MLBのシーズンはすでに半分が過ぎた。今年は短縮シーズンということもあって、例年以上に激しいデッドヒートが繰り広げられており、その最後を締めくくるポストシーズンがもうすぐ幕を開ける。そんなポストシーズン中継を楽しむ上で欠かせないのが実況だ。今回は、J SPORTSのMLB中継や、GAORA SPORTSの日本ハム戦の実況アナウンサーを務め、「イッツ・ゴーンヌ!」のフレーズでおなじみの人気スポーツアンカー近藤祐司さんに、実況へのこだわりやMLBポストシーズンの見どころについて聞いた。
――『スポーツナビ』の「好きな実況アナランキング」で近藤さんがファン投票1位になりましたが、選ばれた感想はいかがですか?
実はアンケートのことは知らなくて、『スポーツナビ』のインタビューを受けることになって初めて知りました。あまり実感はないですが、スポーツアンカーとして多くの試合を実況させてもらっているからこそ、このような評価をいただけたのだと思います。長く実況を続けていると、さまざまな情報が得て、それを視聴者の方へ提供することができる。なので、やり続けることは大事だなと思いましたし、続けさせてもらえたからこその結果だと感じました。
――「やり続けることで伝えられる情報」というのは、具体的にどんなものですか?
ずっとファイターズの試合を見ているうちに、「あの選手が今日はいい表情をしているな」とか「仕草が変わったな」とか、細かい点に気がつくようになりました。そういう点に気がつくようになると、たとえば「バッターボックスに一歩離れて入ったから、インコースを嫌がっているな」とわかるようになって、より深い情報を伝えられるようになったと思います。
――細かいことに気づけるようになって、解説者の方とのやりとりも広がりましたか?
そうですね。私が細かいポイントに気づくことで、解説者の方が「そこなんだよ」って前のめりに話してくれるようになります。それに、単に「この場面はどうですか?」と漠然と問いかけるよりも、「前回の打席はスライダーを左側に打ちましたが、今回はそれを意識しての打席になりますが、どうでしょうか?」と具体的に聞いた方が、深い解説をしてもらえます。どうやって話を振るかで解説のしかたも変わってくるので、実況と解説の間のコミュニケーションも大事です。なので、ずっと野球を見ていないと、いい解説は引き出せないなと思います。
――近藤さんにとっての「スポーツアンカー」とはどのような存在ですか?
「アンカー」というのは「最後に伝える人」という意味です。最後ということは、完成された情報を伝えなくてはいけない。完成された情報というのはどんなものかというと、「僕の実況を聞くことで、子供たちや競技者が上手くなる」というレベルを目指してやっています。それがスポーツアンカーの役割だと自分では考えています。
――MLBでは一人のアナウンサーが1球団をずっと担当するのは普通のことですが、日本ではそうではありませんよね? 近藤さんが実際にファイターズを専属で担当することを通じて、感じたことはありますか?
全試合を通して見ることで、シーズンの流れやチーム状態など、前の試合で起こっていたことなどがつながって見えて、シーズンを連続ドラマだと感じるようになりました。そのつながって見えたことを伝えることで、シーズンにもっと深みが出る。特に「エブリデイ・スポーツ」と呼ばれる野球は、まるで日常のように毎日試合が行われるのが普通。その日常として起こっていることをしっかり伝えるのが大切だと思います。
――『スポーツナビ』の「好きな実況アナランキング」で近藤さんがファン投票1位になりましたが、選ばれた感想はいかがですか?
実はアンケートのことは知らなくて、『スポーツナビ』のインタビューを受けることになって初めて知りました。あまり実感はないですが、スポーツアンカーとして多くの試合を実況させてもらっているからこそ、このような評価をいただけたのだと思います。長く実況を続けていると、さまざまな情報が得て、それを視聴者の方へ提供することができる。なので、やり続けることは大事だなと思いましたし、続けさせてもらえたからこその結果だと感じました。
――「やり続けることで伝えられる情報」というのは、具体的にどんなものですか?
ずっとファイターズの試合を見ているうちに、「あの選手が今日はいい表情をしているな」とか「仕草が変わったな」とか、細かい点に気がつくようになりました。そういう点に気がつくようになると、たとえば「バッターボックスに一歩離れて入ったから、インコースを嫌がっているな」とわかるようになって、より深い情報を伝えられるようになったと思います。
――細かいことに気づけるようになって、解説者の方とのやりとりも広がりましたか?
そうですね。私が細かいポイントに気づくことで、解説者の方が「そこなんだよ」って前のめりに話してくれるようになります。それに、単に「この場面はどうですか?」と漠然と問いかけるよりも、「前回の打席はスライダーを左側に打ちましたが、今回はそれを意識しての打席になりますが、どうでしょうか?」と具体的に聞いた方が、深い解説をしてもらえます。どうやって話を振るかで解説のしかたも変わってくるので、実況と解説の間のコミュニケーションも大事です。なので、ずっと野球を見ていないと、いい解説は引き出せないなと思います。
――近藤さんにとっての「スポーツアンカー」とはどのような存在ですか?
「アンカー」というのは「最後に伝える人」という意味です。最後ということは、完成された情報を伝えなくてはいけない。完成された情報というのはどんなものかというと、「僕の実況を聞くことで、子供たちや競技者が上手くなる」というレベルを目指してやっています。それがスポーツアンカーの役割だと自分では考えています。
――MLBでは一人のアナウンサーが1球団をずっと担当するのは普通のことですが、日本ではそうではありませんよね? 近藤さんが実際にファイターズを専属で担当することを通じて、感じたことはありますか?
全試合を通して見ることで、シーズンの流れやチーム状態など、前の試合で起こっていたことなどがつながって見えて、シーズンを連続ドラマだと感じるようになりました。そのつながって見えたことを伝えることで、シーズンにもっと深みが出る。特に「エブリデイ・スポーツ」と呼ばれる野球は、まるで日常のように毎日試合が行われるのが普通。その日常として起こっていることをしっかり伝えるのが大切だと思います。