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ダルビッシュ、今季ワースト4失点&9安打で3敗目。7勝はリーグ1位、88奪三振は2位も、サイ・ヤング賞が遠のく痛恨弾を浴びる

THE DIGEST編集部

2020.09.21

見事に立ち直りを見せたダルビッシュだったが、7回に落とし穴が待っていた。(C)Getty Images

見事に立ち直りを見せたダルビッシュだったが、7回に落とし穴が待っていた。(C)Getty Images

 シカゴ・カブスのダルビッシュ有は現地時間20日、本拠地で行われたミネソタ・ツインズ戦に先発。7回途中まで99球を投げて9安打4失点、1四球9奪三振の粘投を見せるも、今季3敗目を喫した。また、開幕2戦目から続けた現役最長の連続QS(6イニング以上を投げて自責点2以下)も9試合でストップしている。

 もったいない、という表現になるだろうか。熾烈なサイ・ヤング賞レースを演じているダルビッシュは、この日の試合前までに7勝はリーグ最多タイに位置し、他の投手部門もリーグ上位に軒並み位置するなど、サイ・ヤング賞の有力候補としてシーズン最終盤を迎えた。投手三冠の可能性もあり、少しでも失点を抑えておきたいところだったが、序盤から暗雲が立ち込めていた。

 初回先頭にヒットを許すと、四球、タイムリーで1死も取れずに失点。その後は1死満塁のピンチを2者連続三振で切り抜けたが、初回から30球を投じる苦しい展開に。2回にもレフトの緩慢な守備で三塁打を許して2点目を失ってしまった。

 しかし、ここから立ち直るのが今年のダルビッシュだ。3~4回を三者凡退に抑えると、5回に単打を許したがここも無失点で後半に折り返す。6回には1死からポテン二塁打→大暴投で三塁のピンチを迎えるも、三振と好守によって切り抜けて6回2失点。一度は2点台に突入した防御率も1.99まで良化させ、またこの時点では9試合連続QSと、安定感を取り戻した。
 
 球数もまだ90球とあり、9番から始まる7回のマウンドに上がったダルビッシュだが、ここで落とし穴が待っていた。先頭のマーウィン・ゴンザレスを2球で追い込んだものの、2シーム、ナックルカーブ、スプリッターを次々とファウルで粘られて8球目、甘く入ったナックルカーブをセンターフェンスまで運ばれて二塁に走者を背負う。そして1番、マックス・ケプラーには、彼の好物である内角低めのカッターを完璧に捉えられて痛恨の2ランを喫すのだった。

 ここでマウンドを降り、この日の成績は6.0回(99球)9安打4失点、1四球9奪三振。連続QSが途切れる4点目と9安打はともに今季ワースト。打線の援護なく、チームも0対4で敗れて3敗目を喫し、シーズン成績は11先発を終えて7勝3敗、防御率2.22、69.0投球回、88奪三振となった。

 3試合連続で白星から遠ざかりながらも、7勝はリーグ1位タイ、88奪三振も1位のディネルソン・ラメット(サンディエゴ・パドレス)に1個差の2位、サイ・ヤング賞のライバルであるトレバー・バウアー(シンシナティ・レッズ)と同数である。そして投球回もリーグ2位と、まだまだサイ・ヤング賞レースの中心にいるのは間違いない。しかし、防御率はコービン・バーンズ(ミルウォーキー・ブルワーズ/1.77)、バウアー(1.80)らに大きく差をつけられた7位まで一気に後退し、賞レースではバウアーに先へ行かれた感もある。

 残す登板はあと1回が予想されており、そこでどれだけの好投が見せられるか。サイ・ヤング賞争いはもちろん、迫るポストシーズンに向けても状態を上げられるのか、本当に注目の登板となる。

構成●THE DIGEST編集部

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