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プロ野球

クローザーへのこだわりを封印し、4年ぶりの先発勝利を目指す増井浩俊の決意【オリ熱コラム2020】

どら増田

2020.09.30

昨年、パ・リーグでは史上初の通算150セーブ&150ホールドを達成した増井だが、再び先発に配置転換された。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

昨年、パ・リーグでは史上初の通算150セーブ&150ホールドを達成した増井だが、再び先発に配置転換された。写真:金子拓弥(THE DIGEST写真部)

「失ったポジションを取り戻したい」

 今年の春季キャンプで、昨年クローザーの座を奪われた増井浩俊はこんな強い思いを胸にブルペンで投げていた。

「このチームならセーブ王が獲れる」

 増井が日本ハムからFA宣言し、オリックスを選んだのはこんな理由がある。日本ハム時代の2016年、チーム事情でシーズン途中から先発に転向し、8試合に先発。10勝3敗10セーブ、防御率2.44という成績を残したが、「後ろで投げたい」願望は強く、翌年には再びクローザーとして27セーブを記録し、オリックスに移籍している。

 しかし、移籍1年目こそキャリアハイの35セーブを記録するも、タイトルには届かず。昨年は生命線であるフォークが明らかなボール球となり、カウントを取りに行ったストレートを打たれて救援に失敗する場面が相次いだ。本人は「3試合続けて打たれることはない」と話していたが、最後まで投球が安定することなかった。途中でクローザーの座をディクソンに明け渡したこともあり、セーブ数は18に留まった。
 
 今シーズン、再び守護神の座を目指して臨んだ増井だったが、またもやチーム事情から先発再転向を余儀なくされてしまった。あれだけ「後ろ」への思いが強かっただけに、悔しくないわけがない。4年ぶりに先発マウンドに立った9月3日のソフトバンク戦は5回2失点、17日の楽天戦では4回3失点で降板し、まだ勝ち星はついてない。

 今シーズン初勝利を果たすべく、増井は30日の西武戦で今季3度目の先発マウンドに上がる。「前回、四球が1イニングで重なってしまったので、ストライク先行で行きたいなと思います」と前回の登板を振り返った増井。登板間隔については「シーズン途中から先発に転向してるんで、間が長く開くのは調整がしっかりできるのでありがたいです」と語った。
 

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