プロ野球

【2020ドラフト総括:オリックス】1~3位いずれも高校を指名と低迷中ながら将来に振り切ったドラフトを敢行

シュバルベ

2020.10.28

1位・山下、2位・元、そして3位の来田(写真)と将来性の高い高校生を立て続けに指名。最下位にもかかわらず思い切った動きを見せた。写真:徳原隆元

 今年も大いに盛り上がったドラフト会議。果たして各チームは事前の狙い通りの指名ができたのだろうか? 事前のチーム状況を改めて整理しながら、オリックスのドラフトを振り返ってみよう。

【指名選手】
1位 山下舜平大(投手/福岡大大濠高)
2位 元謙太(外野手/中京高)
3位 来田涼斗(外野手/明石商高)
4位 中川颯(投手/立教大)
5位 中川拓真(捕手/豊橋中央高)
6位 阿部翔太(投手/日本生命)

【育成】
1位 川瀬堅斗(投手/大分商業高)
2位 辻垣高良(投手/学法松韻学園福島高)
3位 宇田川優希(投手/仙台大)
4位 釣寿生(捕手/京都国際高)
5位 佐野如一(外野手/仙台大)
6位 古長拓(内野手/BCリーグ福島)
 
 最大の補強ポイントに挙げていたスラッガー候補として早々に佐藤輝明(近畿大)の指名を明言していたが、抽選で外れ。外れ1位は方針を変えて高校生右腕の山下を指名。さらに2位でスラッガー候補として元を指名した。元は投手としても140キロオーバーを投じるアスリート型の野手で、広角に角度のついた打球が打てるのが最大の魅力だ。

 これでオリックスは高校生の右の強打者を3年続けて指名しており、打力不足を解消できる将来性豊かな野手の獲得という課題にしつこく向き合っていると言えるだろう。昨年の石川昂弥(中日)を逃した分を今年で取り戻した、と言えるような期待感が元にはある。ポジションについてはこれから決めていくだろうが、DHもあるパリーグの特性を生かしまずは打撃に磨きをかけたい。