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MLB

菅野智之は日本人選手が在籍した球団に移籍? 鈴木誠也は来オフメジャー? 山田哲人の能力は…MLB公式が日本人選手を大特集!

SLUGGER編集部

2020.11.11

菅野(左)の去就はメジャーも注目の的。有原(右下)の評価も高い。誠也(右上)の行方も気になるが……。写真:田口有史(菅野)、田中研治(鈴木)、徳原隆元(有原)

菅野(左)の去就はメジャーも注目の的。有原(右下)の評価も高い。誠也(右上)の行方も気になるが……。写真:田口有史(菅野)、田中研治(鈴木)、徳原隆元(有原)

 ワールドシリーズ終了から早2週間、メジャーリーグはストーブリーグの話題が過熱している。今オフも多くの大物FA選手が市場を賑わしているが、日本人選手の去就も注目の的だ。複数人、しかもトップ選手が渡米の可能性があり、まだ誰も明言していないものの、早くもMLB公式サイトが日本出身選手の特集記事を組んでいるほどである。

 ツイッターのフォロワー数30万人以上を超えるMLB.comの人気記者ジョン・モロシは現地時間9日、「2021年にMLBに来る可能性があるNPB出身選手」と題した記事を寄稿し、彼らの動向に注目しているようだ。そして最注目はやはり、開幕13連勝を記録した巨人の大エース、菅野智之のようである。

 モロシ氏は、巨人がこれまでポスティングシステムに寛容でなかったものの、昨年の山口俊(現トロント・ブルージェイズ)を契機に緩和したと指摘し、菅野の叔父にあたる「ジャイアンツの伝説的な監督であるタツノリ・ハラ」がいるため簡単ではないとしながら、菅野が相当な契約をメジャー球団と結ぶ可能性があり、「ジャイアンツは菅野の渡米を許すことに関してビジネス的関心がある」ことから、今オフにメジャー移籍があり得ると言及している。

 そして、菅野に関しては沢村賞をすでに2回獲得し、実績は田中将大と前田健太に匹敵すると紹介し、コロナ禍でメジャー球団が大打撃を受けた状況を鑑みると、菅野と契約を結ぶ球団は「過去に日本人スター選手の成功ができた、ボストン・レッドソックス(松坂大輔など)、ニューヨーク・ヤンキース(田中、松井秀喜)、ロサンゼルス・エンジェルス(大谷翔平)、テキサス・レンジャーズ(ダルビッシュ有など)がスガノとの契約に有利」とした。
 
 菅野と沢村賞の争いを演じている中日の大野雄大も有力なメジャー移籍候補に挙げている一方、同氏は複数の関係者から今オフに中日がポスティングにかけないであろういう情報を得ているとして、むしろ可能性が高い先発投手として日本ハムの有原航平を紹介。「現在28歳のアリハラはスガノ(31歳)、オオノ(32歳)より若く、両者ほどの安定感はない」としながらも、「MLBクラスのレパートリーを備えている」と評価した。

 リリーフ投手では山崎康晃(DeNA)と澤村拓一(ロッテ)を候補に挙げた。山崎に関しては今季不調だったことから、「DeNAがポスティングするには理想的ではない」とした一方、海外FA権を取得した澤村は「MLBの各球団はファストボール&スプリッターのコンボに興味をそそられそうだ」として、争奪戦の可能性を示唆している。また、日本人選手ではないが、DeNAのスペンサー・パットンもメジャー復帰の線があるとも言及。

 そして、「今オフのポスティング候補としては野手よりも投手が多い」として、カープ史上初の5年連続打率3割をクリアした強打者、「外野手のセイヤ・スズキ(鈴木誠也)は少なくともメジャー移籍にはもう1年先待たなければならない」とやや嘆き節なコメントも見られた。

 しかし一方で、“Mr.トリプルスリー”山田哲人(ヤクルト)は「今オフにポスティングされる可能性がある日本人野手では最高の選手」と紹介。ただ、「二塁の守備範囲には疑問が残り、2014年から19年まで平均33本塁打を放ってきたが、28歳の今季は成績が下降している」という点から、その去就に暗雲が漂っているとも。

 大野と鈴木はポスティングの可能性が低いこともあり、メジャー関係者の調査は十分でない印象もあるとはいえ、やはり最注目は菅野という形だろう。コロナ禍で市場の評価は難しいとはいえ、彼の決断はメジャーのみならず日本にも大きな影響を与えることは間違いない。

構成●SLUGGER編集部

【PHOTO】ダルビッシュ、大谷、マエケン!メジャーリーグで活躍する日本人選手を一挙紹介!
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