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プロ野球

今年のトライアウトは「元ドラ1」が5人参戦! 5球団競合の佐藤由規や“大学最強打者”の伊藤隼太はどうだった?

萩原孝弘

2020.12.07

新庄以外にも今年のトライアウトは注目選手が多数参戦。佐藤(左)や伊藤(右)をはじめドラ1が5人戦った。写真:徳原隆元

新庄以外にも今年のトライアウトは注目選手が多数参戦。佐藤(左)や伊藤(右)をはじめドラ1が5人戦った。写真:徳原隆元

 大スター・新庄剛志のトライアウト参戦により、世間の話題はほぼ彼一人に注がれる形となった。しかし、今回の“再起の場”には、ドラフト5位で入団した新庄と違い、プロ入り時は彼以上に大きな期待を背負って入団した、5名のドラフト1位選手も受験している。

 投手では、中田翔(日本ハム)、唐川侑己(ロッテ)とともに「高校BIG3」として期待されて5球団が競合した佐藤由規が参戦。最速161キロの自慢のストレートはこの日、148キロを計測したものの、フェルナンド(楽天)ライトスタンドに運ばれて1失点。それでも、佐藤は「ホームランは打たれたけれども、自分のボールが投げられて良かった」と自己評価した。

 また、東洋大で大活躍し、菅野智之(巨人)、野村祐輔(広島)と「大学BIG3」として3球団が競合した藤岡貴裕も姿を見せた。ロッテでは期待されたほど活躍できず、トレード移籍した巨人でも振るわなかったが、この日は2三振を含む三者凡退。「真っ直ぐで押せた。いま出せるものは出せたので、今日は良かった」とのコメントを残した。
 
  ロッテの守護神としても活躍した内竜也は1つの空振り三振を含む三者凡退の好投。「ひとつ三振を取れて良かった。投げさせてもらえたということに、すべての方々に感謝の気持ちをボールに乗せられた」と、幾多の故障を経ながら現役を続け、この日を迎えたことに対して感慨深げな様子だった。

 野手では2人のドラ1がトライアウトに姿を見せた。慶応大学屈指のスラッガーとして活躍し、大学日本代表の4番も務めて2011年ドラフトで阪神に入団した伊藤隼太と、2012年に駒沢大学からDeNAに指名された白崎浩之だ。伊藤は最初の2打席は凡退したものの、第3打席で田原誠一(巨人)から右中間に落ちる二塁打を放つなど4打数1安打を記録した。一方、白崎は4打数無安打3三振。持ち味のフルスウィングを見せたとはいえ、長年の課題である粗さも露呈した形だ。

 コロナ禍とあって、無観客の中で行われた今年度のトライアウト。狭き門をくぐり抜け、この中から一体何人の選手が最後の夢をつかむことができるのか。注目して待ちたい。

●取材・文/萩原孝弘
 
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