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ポスティング決定の菅野智之は「最も完成された投手」。米データ専門サイトは元奪三振王と比較して絶賛!

SLUGGER編集部

2020.12.08

菅野のポスティングが決まったが、中でもデータサイトの分析記事は菅野への評価の高さがうかがえるものだった。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

菅野のポスティングが決まったが、中でもデータサイトの分析記事は菅野への評価の高さがうかがえるものだった。写真:塚本凜平(THE DIGEST写真部)

 8日未明、巨人・菅野智之のポスティング申請が正式に行われ、アメリカ東部時間の8日午前8時(日本時間8日22時)に交渉が解禁されることが明らかになった。ポスティングの交渉の締め切り期限は来年1月7日の東部時間午後5時となる。

 これまで“噂”レベルでしかなかったものの、菅野の去就に関しては早くから現地メディアも熱視線を送っており、数々の移籍&契約予想に関する記事が乱立していたが、いよいよ“確定”したため、今まで以上に具体的な記事が多くなることが予想される。

 では果たして、「投手・菅野」の評価はいかほどなのだろうか。現地のデータ専門サイト『スポーツインフォ・ソリューションズ』が掲載したスカウティング・レポートは多くのメディアなどで参照されているほど信用度が高いのだが、その中で菅野は何と、“元タイトルホルダー”と比較されて紹介されているほどの高評価を受けている。

 レポートではまず、菅野の経歴について紹介。「スガノはデビューからエリート投手であり続けた」として、通算100勝50敗、防御率2.35、WHIP1.04の数字を示しつつ、メジャーのサイ・ヤング賞に相当する沢村賞を2回、MVP1回、2018年には投手三冠に加えてプレーオフでノーヒットノーランを達成したことに言及した。
 
 続いて菅野の投球スタイルについては「独特なワインドアップ」として、「両足をホームプレートの方向に向けて構え、左足を上げる前に上体を三塁側に90度捻ってから動き出す」と説明。4シームは平均90マイル前後(約144.8キロ)で2シームも投げるが、「最も優れた変化球は80マイル中盤(約135キロ)のスライダー」とし、「左右ともに使用し、打者に近いところで変化するため、三振を奪える球種と同時に凡打に打ち取れるボールでもある」と絶賛している。

 スプリッターやカーブも駆使し、「スガノの豊富な球種があれば、それだけでメジャーで通用する先発投手となり得る」としながらも、同社は「彼の最大の武器はコマンド(狙った位置に投げる能力)」として制球力に注目。

「高い精度で4シームを外角コーナーに投げ込み、変化球を効果的に機能させている。右打者に対しては、スライダーを外角に沈め、さらにそこから大きく曲げることもある。曲がりが打者寄りのため、速球との見分けがつきにくく、ピッチトンネルを形成している。左には、スプリッターを外角に投げ、また4シームも同じ場所に投げ込みつつ、内角にスライダーを投じることも得意としている」と分析した。

 こうした完成度の高さと数々の実績もあって、同社は菅野のことを「まだメジャーでプレーしたことのない選手では、最も完成された投手」と大絶賛。そして、「メジャーでは先発2、3番手になると想定され、比較される投手としてはジョニー・クエイト(サンフランシスコ・ジャイアンツ)」と締めくくった。

 クエイトは変幻自在の“クネクネ投法”を武器に、高い制球力と多彩な変化球を持ち味とする技巧派右腕だ。2014年には20勝、リーグ最多243.2投球回&242奪三振を記録してサイ・ヤング賞投票では2位に入り、6年1億3000万ドル(約135億円)の高額契約も得ているスター選手である。もし菅野が本当に全盛期のクエイト級の投手であれば、獲得を狙う球団の数は数え切れないものになるだろう。

構成●SLUGGER編集部
 
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