やはり、この男の潜在能力は計り知れないのかもしれない。大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）に対して、オールスター外野手のチームメイトが最大級の賛辞を送っているのだ。

　エンジェルスの主砲ジャスティン・アップトンは現地時間16日、『CBSスポーツ』のインタビューに応じ、今まで出会った選手の中で最も才能のある選手を訊かれると、力強く「ショウヘイ・オオタニ」と断言した。

　現在33歳のアップトンは2005年MLBドラフト全体１位指名を受けるなど早くから台頭し、これまでオールスター選出４回＆シルバースラッガー賞を３回獲得してきた通算307本塁打の大砲だ。過去には三冠王のミゲル・カブレラ（デトロイト・タイガース）ともプレーし、過去４年はMVP３回のマイク・トラウトとともにチームを牽引してきている。

　その男が、大谷こそ「最も才能ある選手」と述べたのである。これには、インタビュアーを務めた元メジャーリーガーのウィル・ミドルブルックス氏も「トラウトじゃなくて!?」と思わず驚いたほどだ。しかし、アップトンはこう続けた。
  「なぜなら、オオタニは何でもできるんだ。マイク・トラウトもムーキー・ベッツ（ロサンゼルス・ドジャース／2018年MVP）もピッチングはできないよね。自分たちの得意分野であれば、素晴らしい選手はたくさんいる。でも、すべてができる選手なんていない」

　そして、さらにこう加えた。「オオタニはエンジェルスで最も足が速いし、最も打球を遠くに飛ばす。そしてチームで、いや球界でも屈指の豪腕でもある。オオタニと同じことができる奴なんていないよ」。

　１億ドル（110億円）以上の契約を２回も締結したことのある大打者が、これほどまでに惚れ込む才能。2018年にメジャーへ移り、投打二刀流で鮮烈なインパクトを残してきた大谷は、日米のファンだけでなく、選手をも魅了していたようだ。

　しかし大谷は、１年目の途中に右ヒジを痛めてトミー・ジョン手術を受け、昨年９月もヒザを故障。そして今季は投打の復活が期待されたものの、コロナ禍による調整不足もあって過去３年間でワーストの成績に終わっている。そのポテンシャルは誰もが認めるところ。来季こそは、アップトンが惚れ込む"すべて"の才能をフルに発揮し、低迷が続くエンジェルスの躍進に貢献してほしい。

構成●SLUGGER編集部

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