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楽天新助っ人カスティーヨは「3Aで最も恐れられた選手の一人」。現地メディアは”75億円男”の日本行きをどう報じた?

THE DIGEST編集部

2021.01.11

超大物助っ人カスティーヨが楽天入り。メジャーでは実績を残せなかったが、“インパクト”は相当あった。(C)Getty Images

 楽天は9日、元ボストン・レッドソックスの外野手ルスネイ・カスティーヨと契約合意したことを発表した。

 昨年12月半ばにも獲得調査の報道は出ていたが、石井一久監督兼取締役GMは「中距離打者と認識しています。長打も打てる能力はありますが、そこに依存しすぎず、チャンスメーカーとポイントゲッターとしての役割・存在感を期待」とコメントするなど、元キューバ代表の33歳の資質を高く認めて獲得に踏み切ったようだ。

 カスティーヨは母国リーグなどで活躍すると、2014年8月にレッドソックスと7年7250万ドル(約75億円)の大型契約を結んだ。しかし額面に見合った結果を残せず、2016年にウェーバーにかけられた後、以降はマイナー出場のみ。7年の契約期間はメジャー通算99試合で打率.262、7本塁打、OPS.679にとどまり、このオフにFAを迎えた。
 
 果たして、"大きなインパクト"を残したスティーヨの日本球団移籍を巡っては現地メディア各種も報道。移籍情報を取り扱う『MLBトレード・ルーマーズ』は、「カスティーヨは(莫大な金額をもらいながらマイナーで塩漬けされる)異常なキャリアを過ごしてきて溜め込んだものを、日本で爆発させようとするだろう」と、プロ野球での活躍に期待を込めた言い回しで表現した。もっとも、「レッドソックスにとっては球団史に残る不良債権の一つだった」とも付け加えている。

 一方で、スペイン語メディアの『エル・フィデオ』は、カスティーヨのマイナーでの"実績"を称賛している。同紙は、カスティーヨはメジャーでの出来はひどいものだったとしながらも、2017年に3Aの87試合で打率.314、15本塁打、OPS.857、14盗塁、翌18年には打率.319で3Aオールスターに選ばれる大活躍で、「カスティーヨは木製バットを持った殺人者のようであり、3Aで最も恐れられた選手の一人」と評した。

 過去に手にした契約面だけを見れば、カスティーヨ以上の大物選手はそういないだろう。キューバ人外野手が今季日本で見せる姿はメジャーでのそれか、それとも3Aを震撼させた姿か。楽天の浮上の鍵を握る存在となるのは間違いない。

構成●THE DIGEST編集部
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