ヤンキースの田中将大がツインズとの地区シリーズ第2戦に先発する。田中は過去にツインズ戦で通算5試合に先発して防御率2.27、5勝0敗と負けなし。ただ、今季の相手打線は307本塁打を放ってシーズン最多本塁打新記録を樹立するなど、以前までとはまったく別物と考えた方がいい。柵越えがツインズに次ぐ306本を数えたヤンキースとのシリーズ初戦では、早速5本のホームランを叩き込んでいる。
「強打線に立ち向かう田中」を想定すると、スプリットの出来栄えが気になるところだ。今季序盤の田中は決め球が思ったイメージで落ちず、苦戦が続いた。シーズン中から試行錯誤を重ね、7月25日のレッドソックス戦で自己ワーストの12失点を喫すると、その握りを変えた。結果は握りを変える前後で被打率.284→.263、被本塁打8本→1本、空振り率17.3%→21.8%と、目に見えて良くなっている。ポストシーズンを前に「自信を持って自分らしい投球ができれば」と語っており、ある程度の手応えを掴めているのではないだろうか。
また、今季の田中はホームで防御率3.10/被OPS.665とアウェー(6.05/.847)よりはるかにいい成績を残した。対するツインズは8月にメジャーデビューしたばかりのランディ・ドブナクが先発する。球種は少なく、制球力で勝負してゴロを打たせるタイプの投手だ。強力打線を相手にどちらの忍耐が上回るだろうか。田中は経験の違いを見せつけたい。
構成●スラッガー編集部