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地区シリーズで“サイ・ヤング賞投手”3人の明暗くっきり!剛腕にひねられた相手監督は思わず「バーランダーにしてやられた」

藤原彬

2019.10.05

いつもどおりの投球でレイズ打線を抑え込んだバーランダー。(C)Getty Images

いつもどおりの投球でレイズ打線を抑え込んだバーランダー。(C)Getty Images

 近年のポストシーズンでは早めの継投が顕著になっているが、勝ちパターンの投手を注ぎ込めるかどうかは試合前半の展開次第。やはり先発投手の出来は試合の行方を左右する。3人のサイ・ヤング賞投手が先発した10月3日の地区シリーズの2試合(アストロズ対レイズ、ドジャース対ナショナルズ)は、改めてその重要性を感じさせるゲームとなった。
 
 自身3度目のノーヒッターを達成し、2回目のサイ・ヤング賞獲得も濃厚なアストロズのジャスティン・バーランダーは、シーズンの勢いをそのままシリーズ初戦のマウンドに持ち込んだ。うなりを上げてミットに吸い込まれる速球と、ヘアピンのように大きく曲がるカーブ。“通常運転”のピッチングでレイズ打線をねじ伏せ、7回に3番から5番を3者連続三振で料理して100球となったところでマウンドを降りた。

 アストロズは6-2で勝利し、バーランダーは地区シリーズ歴代最多の通算8勝目。無安打に封じられたレイズのケビン・キャッシュ監督は「We got Verlander-ed(バーランダーにしてやられた)」と脱帽するしかなかった。

 バーランダーは直近3年で全投手最多の643投球回だけでなく、プレーオフでも54回(2017年、18年)を投げている。投じるボールの威力だけではなく、衰え知らずのタフネスも兼ね備えてこその“剛腕”なのだと証明が続く。
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