「球春到来」。2月1日、2021シーズンのプロ野球キャンプがスタートする。コロナ禍でまだまだ不透明なところも多いが、この時点は全球団が"横一線"、どのチームも優勝のチャンスがある。だからこそ、春季キャンプではそれぞれの「長所」と「課題」をいかに伸ばし、解決していくのかがカギを握る。各球団の"見どころ"を探っていこう!
●大型ルーキーの実力は…井上、糸井、中谷ら対抗馬も
誰も経験したことのない"静かな"球春到来が目前だ。コロナ禍で異例のキャンプインを強いられる中、阪神タイガースは沖縄・宜野座で16年ぶりのリーグ優勝へ動き出す。
21日には振り分けメンバーも発表され、昨年から大量17人が入れ替わり。"新生"を強く予感させる春季キャンプの見所を紹介する。
ファン、マスコミ…何より矢野燿弘監督も気になるのが、ルーキー・佐藤輝明の実力だろう。昨秋ドラフトで4球団競合の末、交渉権を獲得した若きスラッガーには大山悠輔に続く和製大砲への期待が高まる。内野手登録ながら指揮官は外野起用を明言し、開幕スタメン候補であることも示唆。第1クール4日目に早くも紅白戦が予定されるなど、実戦重視のキャンプで外野守備、プロのボールへの対応と、その「真価」が次々に試されていく。佐藤輝は期待値を含め、現状で右翼のレギュラー最有力だろう。ただ、脅かす存在は皆無でない。
もう一人の大砲、19歳の井上広大は、球団の有望株ランキングが作成されれば間違いなくトップ3に入る逸材。復活を期すベテランの糸井嘉男はもちろん、昨年は本職でない外野で出場機会を増やした陽川尚将、17年に20本塁打を放った中谷将大も2年ぶりに沖縄に戻ってきた。辛苦を味わってきた中堅組の意地が垣間見えれば、競争の熱量は一気に上がっていく。
●競争、革命起こるか内野陣
内野は、近年固定できていない遊撃から目が離せない。今だ完全決着を見ない木浪聖也、北條史也の争いに今年は20歳の小幡竜平が加わる。また、12球団最多の85失策を喫した守備力向上へ川相昌弘氏を臨時コーチとして招聘。現役時代にゴールデングラブ賞6度獲得の職人が内野守備にどんな形で革命をもたらすのかも注目だ。
●次のエースは
投手陣は西勇輝に続く2番手…言うならば次のエースを誰が担うのか。左腕の高橋遥人、円熟味が出てきた秋山拓巳、変則右腕の青柳晃洋と粒ぞろい。そして、言うまでもなく藤浪晋太郎の"目覚め"を今年は見られるのか。チームの未来図に関わる存在だけに、シーズン通しての重要なトピックになる。
取材・文●チャリコ遠藤
【著者プロフィール】
1985年生まれ、大阪府出身。春日丘高、関西大を経てスポーツニッポン新聞社に入社。2010年から現在に至るまで阪神タイガース担当一筋。趣味は釣りで主なフィールドは大阪湾、明石、淡路島。100センチ超えのブリが目標。PRIDEからハマり格闘技も観戦する。
【阪神PHOTO】無観客でもなんのその!元気にプレーする選手たち
●大型ルーキーの実力は…井上、糸井、中谷ら対抗馬も
誰も経験したことのない"静かな"球春到来が目前だ。コロナ禍で異例のキャンプインを強いられる中、阪神タイガースは沖縄・宜野座で16年ぶりのリーグ優勝へ動き出す。
21日には振り分けメンバーも発表され、昨年から大量17人が入れ替わり。"新生"を強く予感させる春季キャンプの見所を紹介する。
ファン、マスコミ…何より矢野燿弘監督も気になるのが、ルーキー・佐藤輝明の実力だろう。昨秋ドラフトで4球団競合の末、交渉権を獲得した若きスラッガーには大山悠輔に続く和製大砲への期待が高まる。内野手登録ながら指揮官は外野起用を明言し、開幕スタメン候補であることも示唆。第1クール4日目に早くも紅白戦が予定されるなど、実戦重視のキャンプで外野守備、プロのボールへの対応と、その「真価」が次々に試されていく。佐藤輝は期待値を含め、現状で右翼のレギュラー最有力だろう。ただ、脅かす存在は皆無でない。
もう一人の大砲、19歳の井上広大は、球団の有望株ランキングが作成されれば間違いなくトップ3に入る逸材。復活を期すベテランの糸井嘉男はもちろん、昨年は本職でない外野で出場機会を増やした陽川尚将、17年に20本塁打を放った中谷将大も2年ぶりに沖縄に戻ってきた。辛苦を味わってきた中堅組の意地が垣間見えれば、競争の熱量は一気に上がっていく。
●競争、革命起こるか内野陣
内野は、近年固定できていない遊撃から目が離せない。今だ完全決着を見ない木浪聖也、北條史也の争いに今年は20歳の小幡竜平が加わる。また、12球団最多の85失策を喫した守備力向上へ川相昌弘氏を臨時コーチとして招聘。現役時代にゴールデングラブ賞6度獲得の職人が内野守備にどんな形で革命をもたらすのかも注目だ。
●次のエースは
投手陣は西勇輝に続く2番手…言うならば次のエースを誰が担うのか。左腕の高橋遥人、円熟味が出てきた秋山拓巳、変則右腕の青柳晃洋と粒ぞろい。そして、言うまでもなく藤浪晋太郎の"目覚め"を今年は見られるのか。チームの未来図に関わる存在だけに、シーズン通しての重要なトピックになる。
取材・文●チャリコ遠藤
【著者プロフィール】
1985年生まれ、大阪府出身。春日丘高、関西大を経てスポーツニッポン新聞社に入社。2010年から現在に至るまで阪神タイガース担当一筋。趣味は釣りで主なフィールドは大阪湾、明石、淡路島。100センチ超えのブリが目標。PRIDEからハマり格闘技も観戦する。
【阪神PHOTO】無観客でもなんのその!元気にプレーする選手たち