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プロ野球

オリックスの若きエース、山本由伸が開幕投手に改めて意欲「しっかりと合わせられるように、レベルアップしたい」〈SLUGGER〉

北野正樹

2021.02.01

山本は「まだまだだが、毎年、自分の成長を感じる」と手応えを語った。写真:北野正樹

山本は「まだまだだが、毎年、自分の成長を感じる」と手応えを語った。写真:北野正樹

 オリックスの若きエース、山本由伸がプロ入り5年目で初の開幕投手に「任される投手は、信頼感など技術以外の部分がある。しっかりと準備をしたい」と改めて意欲を示した。

 宮崎市で始まった春季キャンプ。阪神から移籍した41歳の能見篤史投手や5年目の榊原翼投手ら15人近くがブルペン入りし、捕手を座らせて投げ込む中、山本は午後に設けられた個別練習でサブグラウンドの傾斜を使ってキャッチボール。「スパイクも履いていないし、ただの練習」と投げ込みではないことを強調し、「オフの期間は平らなところで基本をしっかりやって来て、2月は傾斜を合わせてやっていく。土台があっての傾斜」と、段階を追って調整していることを説明した。ブルペン入りは、第1クール最終日(4日)か、遅くても6日からの第2クールに予定しているという。

 山本投手と言えば、槍投げの練習用の器具を使った練習が知られているが、この日は初めてハンマー投げも披露した。3年前から使っているそうだが、これまで報道陣の目に触れることはなく、「やっとバレた」と茶目っ気たっぷりに笑顔を浮かべた。練習の意図は「いろんな力を合わせることが必要になる。体重移動が目的」という。
 
 2019年は最優秀防御率(1.95)のタイトルを獲得したのに続き、昨季は149奪三振で千賀滉大(ソフトバンク)と並び最多奪三振のタイトルに輝いた。キャンプも5年目を迎え「2年目はフォームを変えたこともあり合わせるのが大変だったが、年々、技術力はアップしている。まだまだだが、毎年、自分の成長を感じる」と、ステップアップを自賛するほど、成長曲線に自信をみせた。

 2年連続タイトル獲得に加え、高いレベルで安定した投球が出来るだけに、初の開幕投手の期待もかかる。自主トレ時には「今までやったことがないので、任せてもらえるような投手になりたい」とやや控えめだったが、「(開幕投手には)信頼感など技術力以外の部分がある。とにかくコンディションがいいので(シーズンの)開幕にしっかりと合わせられるように、レベルアップしたい」と、キャンプ、オープン戦を通じて首脳陣の信頼をさらに得るつもりでいる。

文●北野正樹(フリーライター)
【著者プロフィール】
きたの・まさき/1955年生まれ。2020年11月まで一般紙でプロ野球や高校野球、バレーボールなどを担当。南海が球団譲渡を決断する「譲渡3条件」や柳田将洋のサントリー復帰などを先行報道した。

【動画】オリックスの若きエース!山本由伸が公開した自主トレの様子
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