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プロ野球

【12球団ドラフト展望:阪神】新人・近本が活躍も若手野手の絶対数が不足。将来の中軸を任せられる高校生を獲得したい

西尾典文

2019.10.08

セ・リーグ新人安打記録を塗り替えた近本だが、11月で25歳。今年のドラフトでは将来の主砲になり得る高校生野手を指名したいところだ。写真:朝日新聞社

セ・リーグ新人安打記録を塗り替えた近本だが、11月で25歳。今年のドラフトでは将来の主砲になり得る高校生野手を指名したいところだ。写真:朝日新聞社

【2019ドラフトのテーマ】
・若手野手の絶対的な人数不足を解消
・将来性豊かなエース候補&主砲候補の獲得


 昨年の最下位から今年は滑り込みながら3位に浮上してCSに進出。結果を見れば大きく上昇しているが、チーム構成を見ると課題は少なくない。最大の補強ポイントは打てる野手。ルーキーの近本光司が奮闘したものの、チーム打率はリーグ最下位で、大ベテランの福留孝介と糸井嘉男頼みという状況は変わっていない。失策数も球団ワースト記録を更新と守備面の綻びも目立った。


 昨年は上位指名3人が野手だったが、そのうち2人が社会人だったこともあり、若手野手の層は薄い。野手で22歳以下は小幡竜平1人のみと、まず絶対数が圧倒的に少ない。また、近年、獲得した選手も大山悠輔以外はリードオフマンタイプばかりで、二軍まで含めても将来の中軸候補が見当たらないのは大問題だ。また、捕手も若手が少ないだけに、梅野隆太郎の後釜をそろそろ準備しておくべきだろう。
 
 一方、投手陣は12球団でも屈指の強力リリーフ陣が大きな強みとなったが、セットアッパーが外国人のドリスとジョンソン、抑えが大ベテランの藤川球児であることは決して楽観視できない。才木浩人、望月惇志、浜地真澄など今後の成長が期待できる若手が多いのはプラス材料だが、本来エースとなっていなければならない藤浪晋太郎の低迷が続いていることは大きな誤算である。将来性豊かなエース候補を狙いつつ、リリーフ陣も早めに手当をしておきたい。

 報道では奥川恭伸(星稜高)の1位指名が有力と言われているが、エース候補として狙う分には間違いのない選択と言える。高校生では佐々木朗希(大船渡高)ももちろん候補だが、マスコミ、ファンの過剰な期待とプレッシャーのある特殊環境と藤浪の現状を考えると、完成度が高く、大舞台の経験が豊富な奥川の方が安全と言えるだろう。奥川を外した場合は高校生なら西純矢(創志学園高)、社会人なら立野和明(東海理化)などがフォームの完成度が高いだけに狙いたい選手になる。

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