専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
プロ野球

【12球団ドラフト展望:中日】平田、大島らの高齢化もあり野手の空洞化が深刻。即戦力の強打者が獲得できればベスト

スラッガー編集部

2019.10.05

攻守の中心である平田は来年3月で32歳。今季は左ふくらはぎの故障で戦列を離れるなど故障も多く、後継者の育成を考える時期に来ている。 写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

攻守の中心である平田は来年3月で32歳。今季は左ふくらはぎの故障で戦列を離れるなど故障も多く、後継者の育成を考える時期に来ている。 写真:田中研治(THE DIGEST写真部)

【2019ドラフトのテーマ】
・打撃に秀でた野手を複数獲得
・素材重視からバランス重視の指名へ


 球団ワースト記録を更新する7年連続Bクラスと低迷中。しかし、今季はシーズン終盤までCS争いを演じるなど、ようやく長いトンネルの出口が見えつつある。過去数年は素材重視のドラフトを展開してきたが、今年は即戦力も含めバランス良く補強していきたい。

 改めてチームの現状を見ると、投手陣には若く優れた人材が揃いつつある。3年目でブレイクを果たした柳裕也を筆頭に藤嶋健人、梅津晃大、山本拓実らが台頭。他にも鈴木博志をはじめ伸びしろの高い好素材が複数おり、25歳以下の若手投手の陣容は他球団と比べてもまったく遜色ない。
 一方、野手は空洞化が深刻だ。今季はチーム打率リーグ1位を記録しながら、本塁打数は最少で得点数は5位。「ここぞという場面であと1本が出ない」とよく言われたが、代打を含む選手層の薄さに起因する部分も大きい。大島洋平、平田良介、福田永将はすでに30代となり、今季初めて規定打席をクリアした阿部寿樹も29歳と若くはない。

 野手の空洞化は、育成の失敗以上にむしろ投手力・守備力を過度に重視したドラフト戦略の代償だ。投手有利の本拠地ナゴヤドームに最適化しようとするあまり、打撃の素質が高い選手を指名すること自体がそもそも少ない。結果、今季のチーム本塁打89本のうち、20代の日本人選手が放ったのはわずか17本だった。パ・リーグ覇者の西武は100本、ヤクルトは村上宗隆が一人で36本稼いでいることを考えると、いかにナゴヤドームが本塁打が出にくいと言っても寂しい数字だ。

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号