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「ブルージェイズが望んだ結果は全く訪れなかった」“戦力外”の山口俊に現地メディアは辛辣な声

THE DIGEST編集部

2021.02.14

契約途中に解雇された山口。しかし成績を見れば、その処置もやむなしというのが現地の声だ。(C)Getty Images

契約途中に解雇された山口。しかし成績を見れば、その処置もやむなしというのが現地の声だ。(C)Getty Images

 トロント・ブルージェイズは現地時間12日、山口俊をリリースしたと発表した。山口は10日に40人ロースターから外す手続き(DFA)がなされており、この時点で事実上の“戦力外”となっていたが、結局、彼を引き取る球団は現れなかったようだ。

 巨人在籍時の2019年に最多勝・奪三振王・最高勝率の三冠に輝いた山口は、同年オフにポスティングシステムを利用してメジャーの門戸を叩くと、2年635万ドル(約6億9900万円)でブルージェイズと契約を結んだ。1年目はロングリリーフを中心にブルペン起用されたものの、17試合(25.2回)で2勝4敗1ホールド、防御率8.06と結果を残せず、ポストシーズンのロースター枠からも外されていた。

 メジャー球の対応に苦しんだ右腕は2年目のリベンジが期待されたものの、結果はキャンプ直前に戦力外。今後は日本球界復帰の可能性も秘めている。果たして、今回の”戦力外”について現地メディアはどう報じているのだろうか。移籍情報を取り扱う『MLBトレード・ルーマーズ』は13日、「ブルージェイズが望んだ結果は全く訪れなかった」という辛辣な言葉で山口のメジャー生活を総括している。
 
 同サイトはまず、山口が「14年のキャリアを通して、優秀なクローザーと上質な先発ローテーションの役割をこなしてきた」と日本時代の活躍に言及。1080.1回を投げて通算112セーブ、防御率3.35、K%(三振割合)は23.1%、BB%(四球割合)も9.1%と優秀な数字だったとした。そして、ブルージェイズは日本の経験を生かす意味で山口をブルペン起用したものの、ニューヨーク・ヤンキース戦での5連続四死球による7失点の大炎上もあって、先の「望んだ結果は全く訪れなかった」と振り返った。

 しかも、この炎上がなくとも防御率は5点台後半で、K%(21.7%)BB%(14.2%)ともにリーグ平均以下とあり、データ面から見ても厳しかったと紹介している。本来は山口をDFAした後は7日間にわたってトレードするという選択肢もあったのだが、ブルージェイズがそうしなかったのも、「ヤマグチの年俸を請負うような球団を想像するのは難しい」(『MLBトレード・ルーマーズ』)という現実があったからだ。

 もちろん、山口が今後メジャー球団に拾われる可能性もゼロではない。新天地で活躍することもなくはないだろうが、現況はその機会を見つけることも困難と言えるだろう。

構成●THE DIGEST編集部
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