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プロ野球

「初回、2回といい攻撃ができた」序盤の猛攻に巨人・原監督はご満悦。殊勲の丸も「受け身にならずに積極的に行こうと思っていた」

氏原英明

2019.10.10

丸(写真)の本塁打で先制した巨人は、続く岡本もアベック弾を放ち、初回で2点を奪った。(C)Getty Images

丸(写真)の本塁打で先制した巨人は、続く岡本もアベック弾を放ち、初回で2点を奪った。(C)Getty Images

 シーズン3位からの下剋上を目指す阪神の狙いは、もろくも1回で崩れた。

 プロ野球セ・リーグのCSファイナル第1戦は、リーグを制覇した巨人が5-2で阪神を破り、アドバンテージを含む2勝0敗として、日本シリーズ進出に大きく前進した。

 阪神の先発は望月惇志。今季は5試合の先発があるが、昨季は37試合にリリーフ登板した投手だった。阪神サイドの算段は、ショートイニングで投手をつなぎ、後半以降に勝負をかけていくというものだっただろう。

 しかし、1回、先頭の亀井義行を四球で出した後、2番の坂本勇人を併殺打に打ち取ったことまでは良かったが、3番・丸佳浩にバックスクリーン左への本塁打を食らって先制を許すと、続く4番の岡本和真にも豪快な一発を浴びて2失点。2回にも亀井、坂本の連続適時打などで3失点を喫して0−5という絶望的とも言えるリードを許したのだった。

 望月の後は、岩貞祐太、能見篤史、守屋功輝が2イニングずつを投げて全て無失点。ブルペン陣は奮闘したが、序盤の差が大きく、2点を返すのがやっとだった。
 
 言い換えれば、それほど王者・巨人の戦い方が見事だったと言える。
 1回は2死になってから丸の先制弾、さらに岡本が続いた。2回の得点も2死からのものだった。

 試合後、原監督は「初回、2回といい攻撃ができたので、(阪神の勢いは)流れは止まったような感じはしました。この勢いを持って明日にむかいたい」と話した。殊勲打の丸が「受け身にならずに積極的に行こうと思っていた」と言えば、8回途中まで1失点の好投を見せた先発の山口俊も「序盤にあれだけ点を取ってもらったんで、無様なピッチングはできないなと思って投げました。しっかり調整ができたので、いい結果になって良かった」と笑顔を見せた。

 阪神は0勝2敗から巻き返しを図るが、明日も狙うことは同じだろう。
 先発の高橋遥人がゲームを作れるか。序盤勝負は変わらない。

文●氏原英明(ベースボールジャーナリスト)

【著者プロフィール】
うじはら・ひであき/1977年生まれ。日本のプロ・アマを取材するベースボールジャーナリスト。『スラッガー』をはじめ、数々のウェブ媒体などでも活躍を続ける。近著に『甲子園という病』(新潮社)、『メジャーをかなえた雄星ノート』(文藝春秋社)では監修を務めた。

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