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プロ野球

「基本は真っ直ぐ」田中将大、復帰後初の実戦登板に意気込み!決め球スプリットも「隠そうとかは別にない」

岩国誠

2021.02.19

8年ぶり帰ってきた背番号18が、いよいよ明日の日本ハム戦で実戦登板する。写真:田中研治

8年ぶり帰ってきた背番号18が、いよいよ明日の日本ハム戦で実戦登板する。写真:田中研治

 2013年、東北に最高の瞬間を届けたスーパーエース・田中将大。明日20日の日本ハム戦、その時以来となる”Eagles”のユニフォーム姿で、実戦のマウンドに立つ。登板を間近に控えて、田中は何を思うのか。

「確かにそういう事実はありますが、(シーズンへ向けて)自分が準備していくということにはかわりないので、あまりそこは意識していませんでした」

 自らの仕事はチームの勝利に貢献し、8年ぶりの優勝をもたらすこと。今回の初実戦はその準備の一環に過ぎない。周囲の喧騒を余所に、田中は至って冷静にその事実を捉えていた。

 2月6日にチームに合流してから、この日までに5回のブルペン入り。久しぶりのNPB球や日本のマウンドへの適応については「まだ全然完璧ではない。自分の思い通りにできているかというと、そういうわけではないんですが、徐々に対応はできていると思います」と、着実に準備を進めている。

 そんな中での初実戦。確認したいことは数多くあるが、重点を置いているポイントはどこか。

「ボールをしっかり制球できるか。そのためには、しっかりいいフォーム投げなければいけないですし、一番はそこですね。(持っている球種の中で)一番は真っ直ぐですよ。真っ直ぐですが、持っているいろいろな球種全て含めていいバランスで、いいフォームで投げられないとボールがうまく制球できない。全てつながってくると思っています」

 決め球のスプリットをはじめ、多くの変化球を操る田中。日本復帰初実戦から、その全てを試すつもりなのだろうか。

「どうですかね。まあ、投げたいとは思います。『投げないでおこう』とか『隠そう』とか、別にそういうのはないので。それなりにとは思いますが(最初から)いろんなことをやろうとして、ごちゃごちゃするのも良くないので、基本は真っ直ぐ。その中で変化球もバランスよく投げられたらいいと思います」
 
 送り出す石井一久監督も「(シーズン)初登板では必ず悪い面が出るので、そこから徐々に固めていくというのが、ピッチャーの作業として必要なこと。そんなに最初から、いい投球は求めません」と話し、田中自身も「この時期は結果がどうとか、そういう投球をすることが大事だと正直思わないので、自分のやりたいことをやるというか、確認したいことを重点的に投げるのが大事」と、両者とも結果へのこだわりはない。

 まずは相手の反応より、自分自身ボールがどうなのか。操ることができるのか。そこを確認することが主体となりそうだ。

 ただ、冒頭の言葉のあとに、田中はこう続けていた。

「実際にイーグルスのユニフォームを着て、他のチームを相手に投げる。その日になったら気持ちも変わってくると思います。その姿を見ていただける機会は、ニュース(映像)とかになってくると思うんですが、みなさんに楽しみにしていただけたらなと思います」

 8年ぶり帰ってきた背番号18。その姿を見て、抱く感情はひとそれぞれだが、大いなる目標へ向けての第一歩となる明日の登板を、彼の言葉通りにまずは楽しみたい。

取材・文●岩国誠

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