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「最高の指南役」“ダルビッシュ効果”は投球だけでなく、若手投手にも好影響と地元メディアが分析!

THE DIGEST編集部

2021.03.09

ダルビッシュはエースとしての成績だけでなく、チームへの波及効果にも期待されているようである。(C)Getty Images

 サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有は現地時間3月7日、アリゾナ州ピオリアで行われたカンザスシティ・ロイヤルズとのOP戦で新天地での初登板を果たし、2イニング(28球)を無四球1安打4奪三振、無失点の好投を見せた。

 昨季サイ・ヤング賞投票2位に入り、オフにシカゴ・カブスから電撃トレードとなった右腕の"デビュー戦"での快投に、各種メディアから称賛の声が届いている。その中でも、地元メディア『イースト・ヴィレッジ・タイムズ』は、投球以外の"ダルビッシュ効果"にも注目しているようだ。

 同紙はまず、「パドレスでの最初の登板は、34歳のベテラン投手には何の問題も見せなかった」と7日の登板に合格点をつけた。そして同時に、オールスター選出4回、サイ・ヤング賞投票トップ10入り3回の実績を誇るダルビッシュが「複数人の若手投手の完璧な指南役」であることにも言及。薫陶を受けた一人が、昨年史上2人目となるポストシーズンでメジャーデビューを果たした21歳左腕、ライアン・ウェザーズである。
 
 メジャー通算964登板の父を持つウェザーズは、2018年ドラフト全体7位でパドレスに入団した。球界指折りのプロスペクトと目されたサウスポーは大切に育成されており、本来であれば昨季はマイナーで実戦登板をこなす予定だったのだが、コロナ禍によるマイナーの中止で経験を積めなかった。にもかかわらず、投手陣の故障によりポストシーズンで急きょメジャー昇格を果たすことになる。

 ウェザーズの一番の武器は最速98マイルに達する速球だ。しかし、まだ年齢的な若さもあって変化球は発展途上の段階にある中、"白羽の矢"を立てたのが、11種類以上の変化球を操るダルビッシュだった。ウェザーズは天才右腕から特にスライダーを学んでいるようで、「ユウは球界の誰よりもボールを操るのに長けているし、17種類くらい投げられるんだろ?」と、対話を通してその技術を学んでいるようである。

 彼だけではなく、球界最高の有望株投手と目されている22歳のマッケンジー・ゴアもまた、ダルビッシュから変化球に関して多くの学びを得ていると同紙は報じている。一方で、"師匠"は、若手投手から教えを請われることを歓迎しているとコメントしつつも、「ベテランと周りから見られるようになって、若手に囲まれるようになっているけど、自分は『年を取ったな』と感じてはいなんだ」と、衰え知らずの自らの投球に自信もちらつかせた。

 ここ数年のパドレスは再建期にあり、多くのプロスペクトをかき集める中、ゴアやウェザーズをはじめ若手投手の宝物庫と見なされてきた。しかし、その資質を順調に開花できるかは、素晴らしい師匠に会えるかも大きなファクターとなることは、球界のみならず共通するところだろう。確かにその点、"変化球ヲタク"のダルビッシュ以上に、最高の師匠は存在しないかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部
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【動画】ダルビッシュがパドレス“デビュー”戦で2回4Kの好投! 快速球に切れ味鋭いスプリッターを披露

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