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「ずっとイチローを“操作“してきたんだ!」マリナーズの20歳有望株が憧れの存在との出会いと対戦を回顧

THE DIGEST編集部

2021.03.12

イチローは打撃投手でも本気! その姿勢は若手選手にも影響を与えているようだ。(C)Getty Images

イチローは打撃投手でも本気! その姿勢は若手選手にも影響を与えているようだ。(C)Getty Images

 現役を退いても、イチローの輝きは色あせることはないようだ。

 現在シアトル・マリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏。先日7日(現地時間)には紅白戦に出場し、現役時を彷彿とさせる打撃のルーティンや打ち取られて悔しがる姿が話題を集めた。そして、その数日前には打撃投手を務めて若手選手を“指導”する場面もあった。

 果たして、殿堂入り確定のレジェンドの邂逅を誰よりも楽しみ、また貴重な時間として感激していたのが、球界屈指の有望株と評されている20歳のフリオ・ロドリゲスだ。ロドリゲスは地元メディア『ヘラルド・ネット』のインタビューにて、“打撃投手イチロー”との対戦や尊敬の想いを語った。

 ロドリゲスはまず、自身とイチローの思い出について「マジで驚いたよ。だって、俺はビデオゲームでずっとイチローを操作してきたんだよ!」と、最初に“会った”のがゲームの世界だったことを告白。そして、「イチローは自動でヒットを毎回打ってくれるキャラみたいだったんだ。だから“生”のイチローを見た時は、『これが本物か』ってなったね(笑)」。そして「正直、初めて(本物に)会うまでは、気難しい人で自分の世界だけにいる人だと思っていたんだ」と、接し方に戸惑っていたという。
 
 だが、この不安はすぐに消え失せた。「でも、イチローは俺たちとめっちゃ遊んでくれるし、話しかけてくれるし、周りから見たのと同じように本当に楽しんでくれる人だったんだ」とロドリゲス。そしてこう続けた。「彼に出会えて感動的だよ、俺はイチローのような人間になりたいな。だって、選手としても人としても偉大な存在だからね」。

 憧れの選手と“対戦”したロドリゲスは、見事にホームランを放ってそのパワーを見せつけた。普通であればこれでいいのだが、やはりイチローは違った。そこから際どい高めのコースを攻めて3球連続で打たせず、打撃投手なのに現役さながらの負けず嫌いぶりを発揮したのだ。これにはロドリゲスも「あのホームランのあと、彼は打撃練習って球を投げてこなかったんだ(泣き笑い)。彼はマジになったんだよ!」と驚いた様子だったが、「最高だった」とコメント。

 なぜイチローが3089安打を積み上げ、シーズン歴代最多262安打という大記録を打ち立てることができたのか。こうしたやり取りからも、その一端がうかがえてくるだろう。

構成●THE DIGEST編集部
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