3月11日のオープン戦は球界中の注目を集める試合となった。2019年ドラフトで4球団が競合した“163キロ右腕”、ロッテ・佐々木朗希の実戦デビューが決まっていたからだ。
プロ1年目の昨季、佐々木は一軍に帯同しながらも登板することなくシーズンを終え、その投球は完全にベールに包まれていた。その中で迎えたZOZOマリンでの中日戦、事前の告知で佐々木の登板が決定されると、多くのメディアや球界関係者が“ただの”オープン戦に熱視線を送ることになった。
佐々木は6回から2番手としてマウンドに上がると、特徴的な大きく足を上げるダイナミックなフォームから快速球で先頭打者を一球で仕留め、続く打者にはカウント3-1から150キロ速球で遊ゴロに打ち取った。この打席の2球目には141キロ(!)のスライダーも投じており、改めてスペックの高さも見せつける。
そして迎えるは4番・ビシエド。初球から151キロ以上を計測し、5球目にはこの日最速の153キロ。続くボールは外角に完璧に制球されたストレートで、竜の大砲も見逃すしかなく三振を奪って見せた。
この“デビュー戦”を、海の向こうで見守っていたのが『ロサンゼルス・タイムズ』の名物記者、ディラン・ヘルナンデスだ。同氏は「19歳のロウキ・ササキがプロデビュー戦で三者凡退に打ち取った。最速95マイル(約153キロ)だった」と伝えつつ、「ササキのオープン戦の登板は、彼の父親の命を奪った震災から10年が経った1日後のことだった」と感慨深げにコメントしている。
ヘルナンデス氏がここまで佐々木に想いを寄せるのは、彼が2019年夏に日本で取材をした経験があるからだ。同氏はその投球を見て、佐々木の圧倒的な才能に惚れ込んだだけでなく、その立ち振る舞いにも感銘を受け、「大谷翔平の再来」として高く評価していた。以降は佐々木に関する日本語のニュースまでフォローする熱の入れようで、当然12日の登板も時差があっても追っていたわけである。
佐々木の一挙手一投足は今後も日本球界の大きな話題になることは間違いない。その才能はあまりにもまぶしすぎるからだ。そしてその輝きは、海を越えた本場にも届くはずである。
構成●THE DIGEST編集部
プロ1年目の昨季、佐々木は一軍に帯同しながらも登板することなくシーズンを終え、その投球は完全にベールに包まれていた。その中で迎えたZOZOマリンでの中日戦、事前の告知で佐々木の登板が決定されると、多くのメディアや球界関係者が“ただの”オープン戦に熱視線を送ることになった。
佐々木は6回から2番手としてマウンドに上がると、特徴的な大きく足を上げるダイナミックなフォームから快速球で先頭打者を一球で仕留め、続く打者にはカウント3-1から150キロ速球で遊ゴロに打ち取った。この打席の2球目には141キロ(!)のスライダーも投じており、改めてスペックの高さも見せつける。
そして迎えるは4番・ビシエド。初球から151キロ以上を計測し、5球目にはこの日最速の153キロ。続くボールは外角に完璧に制球されたストレートで、竜の大砲も見逃すしかなく三振を奪って見せた。
この“デビュー戦”を、海の向こうで見守っていたのが『ロサンゼルス・タイムズ』の名物記者、ディラン・ヘルナンデスだ。同氏は「19歳のロウキ・ササキがプロデビュー戦で三者凡退に打ち取った。最速95マイル(約153キロ)だった」と伝えつつ、「ササキのオープン戦の登板は、彼の父親の命を奪った震災から10年が経った1日後のことだった」と感慨深げにコメントしている。
ヘルナンデス氏がここまで佐々木に想いを寄せるのは、彼が2019年夏に日本で取材をした経験があるからだ。同氏はその投球を見て、佐々木の圧倒的な才能に惚れ込んだだけでなく、その立ち振る舞いにも感銘を受け、「大谷翔平の再来」として高く評価していた。以降は佐々木に関する日本語のニュースまでフォローする熱の入れようで、当然12日の登板も時差があっても追っていたわけである。
佐々木の一挙手一投足は今後も日本球界の大きな話題になることは間違いない。その才能はあまりにもまぶしすぎるからだ。そしてその輝きは、海を越えた本場にも届くはずである。
構成●THE DIGEST編集部