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「ア・リーグで最も価値のある打者を葬る」大谷翔平の“奪三振ショー”に地元紙も注目!凄すぎる変化球には味方捕手も…

THE DIGEST編集部

2021.03.14

5失点を喫したものの、大谷は強打者たちを前に内容のあるピッチングを披露した。 (C) Getty Images

 結果は出なかったが、キレのあるボールは随所で投じた。現地時間3月13日に行なわれたホワイトソックス戦でオープン戦2度目の先発登板を果たしたエンジェルスの大谷翔平のことである。

 アメリカン・リーグでも屈指の実力を備える好打者たちと対峙した大谷は、初回は無失点で切り抜けるも、2回1死からルイス・ロバートに投じた初球のスライダーを左翼席へ運ばれる。さらに後続を打ち取れずに1死満塁のピンチを招くと、一昨年のア・リーグの首位打者ティム・アンダーソンに同点のレフト前タイムリーヒットを打たれた。

 結局、2回1/3を投げて4つの三振を奪うも6安打5失点と結果は手にできなかった。しかし、試合後にジョー・マドン監督が「あらゆる球種が傑出していた。球数が増えて球速が落ちた時もあったが、投げている球自体はとても良かった」と称えたように、球質自体は冴えていた。

 とくに初回の三振には状態の良さが見て取れた。1死二塁から昨シーズンのア・リーグMVPであるホゼ・アブレイユから低めの落ちる球で三振を奪うと、続く左の好打者ヨアン・モンカダは、内角をえぐるスライダーで空振り三振に切って取った。このとき、あまりの変化の大きさに捕手のカート・スズキが、思わず体勢を崩しながらもキャッチするほどだった。

【動画】現地実況が思わず唸った大谷翔平のキレッキレ奪三振シーンはこちら
 この"奪三振ショー"に地元メディアも賛辞を送っている。『LA TIMES』は、「今日のオオタニにはきらめく瞬間もあった」と強打者たちを翻弄した投球を称賛した。

「オオタニは、いま、アメリカン・リーグで最も価値のある打者であるアブレイユを鋭いスプリットで葬ると、続いたモンカダにはストレート、スプリット、スライダーと異なる球種を使って幻惑。見事に三振に切って取ったのである。さらに3回には彼の凄まじく曲がるカーブに圧倒されたホワイトソックスのヤーミン・メルセデスが思わず敬意を表してしまうシーンもあった」

 昨シーズンのチームホームラン数(96本)がリーグトップを誇った強力打線に屈したものの、要所でポテンシャルの片鱗を覗かせた大谷。決して状態は悪くないだけに、次回以降の修正に注目だ。

構成●THE DIGEST編集部
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