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MLB

「ヨシのような選手には…」“2番目の高給取り”、筒香嘉智が1番打者で起用されるワケ。監督とGMの意図とは?

THE DIGEST編集部

2021.03.25

2年目の開花が期待される筒香。首脳陣は「1番」にその可能性を見出しているようだ。(C)Getty Images

2年目の開花が期待される筒香。首脳陣は「1番」にその可能性を見出しているようだ。(C)Getty Images

 2年契約最終年を迎える筒香嘉智(タンパベイ・レイズ)は、“新天地”で羽ばたくかもしれない。

 筒香は現地時間3月24日、ミネソタ・ツインズとのOP戦に「1番・一塁」で先発出場すると、3回の第2打席にヒットを放ち、4試合連続安打を記録した。レイズは先日、清一塁手のチェ・ジマンがヒザを痛めて離脱したこともあり、本来はレフトや三塁を主に守っていた筒香を一塁で起用。しかし筒香は、守備位置だけでなく打順も“新しい場所”を任されているのだ。

 この日もリードオフで出場したように、ここ数試合は上位打線に座ることが多い。日本代表の4番を任されたスラッガーを、なぜ1番で起用しているのか。ケビン・キャッシュ監督はその意図を明らかにした。

 キャッシュ監督は「ヨシと話してみると、彼はどの打順でも受け入れてくる気持ちがあったんだ。我々は選手たちに適した場所を見つけてあげなければいけない、特にヨシのような選手には気を配りながらね。いいスタートを切らせて、快適に感じる打順を見つけてあげることが重要なんだ」と力説。

 そして、「そのためにも、打順を固定してあげられれば、シーズンを通じてそういうことは普段あまりしないけれども、シーズン序盤はやってみてもいいじゃないか、という感じだ」と語り、開幕後も1番での起用を行うことを示唆した。
 
 メジャー1年目の昨季は51試合に出場して打率.197、8本塁打、OP.708と結果を残せなかった筒香だが、首脳陣は起用方法を模索することで成績が向上するのでは、と考えているようである。そしてそれは、編成トップも同意見のようである。

 この試合のテレビ中継にて、レイズのエリック・ニアンダーGMは番組出演すると、筒香についてこうコメントした。「キャッシュ監督が1番で打たせている。ヨシの適した打順を見つけてあげ、球を多く見させようということだ。去年の彼は、じっくりボールを見ていくことができたからね」と、選球眼に関して高評価を下している。実際、筒香の昨季の四球率14.1%は、150打席以上のア・リーグ99選手中全体12位にランクイン。ボールの見極めという点に関しては、真価を発揮したと言っていい。

 低予算チームのレイズは昨オフ、総年俸の引き下げなどを理由として、エースのブレイク・スネルらを放出。今季年俸700万ドルの筒香は、チーム2番目の“高給取り”となっている。その中で「1番・筒香」として結果を残し、期待と金額に見合った活躍ができるのか注目である。

構成●THE DIGEST編集部
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