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「本当に難しい決断だった」パドレスの指揮官が語るダルビッシュ有、開幕投手指名の舞台裏「スネルと彼は似ているが…」

THE DIGEST編集部

2021.03.27

今春のOP戦でも好調を維持していたダルビッシュは、メジャー挑戦後2度目の開幕投手に任命された。 (C) Getty Images

 異彩を放ってきたダルビッシュ有が、メジャーで2度目の"大役"を担う。

 現地時間3月25日、パドレスのジョイス・ティングラー監督は、4月1日に本拠地ペトコパークで行なわれるダイヤモンドバックスとの開幕戦で、ダルビッシュを先発に起用する意図を明らかにした。

 レンジャーズ時代の17年以来、4年ぶり2度目の開幕投手だ。今月20日の練習後に「あと何年、野球できるかわからないし、あと何球投げられるかもわからないので、もしかしたらラストチャンスになるかもしれない」と意欲を見せていた34歳のベテラン右腕は、今春のオープン戦でも安定したピッチングを披露していた。

 25日に行なわれた古巣レンジャーズとの開幕前最後のオープン戦では、4奪三振を奪うも、3回4四球3安打4失点と打ち込まれたうえ、計7盗塁を許す乱調ぶり。これには本人も「ちょっとバランスを崩してしまって苦しい投球になった」と反省を口にした。

 しかし、昨シーズンに最多勝となったベテラン右腕への信頼は揺らがない。地元紙『San Diego Union Tribune』は、「ダルビッシュとパドレスナインはレンジャーズの猛攻撃を食い止めようと明らかに努力は見られ、改善もしようとしていた」とレポート。そのうえで、試合後のティングラー監督のコメントを伝えた。

【動画】ダルビッシュ本人が「自信になった」というスプリットでの奪三振シーンはこちら
「本当に難しい決断だった。ディメルソン・ラメットが万全の準備ができていれば、さらにとんでもなく難しくなっていただろう」

 そう語るティングラー監督は、なぜダルビッシュを開幕投手に任命したのか――。昨シーズンに1年目ながらチームをプレーオフに導いた40歳の指揮官はこう語った。

「ここ3年間のパフォーマンスを見ていると、ダルビッシュとスネルはとても似ているが、第1戦はダルビッシュで行って、第2戦はスネルで行くことに決めた。右、左という順番で行くというところも個人的には気に入っている。彼らの後ろには右投手2人が続くだろうからね。今日の結果は良くなかったが、いつも素晴らしいニュースが並ぶわけではないからさほど気にはしていない」

 パドレスのローテーションには、右腕が4人も居並ぶため、開幕投手に唯一の左腕であるスネルを抜擢すれば、第2戦以降は右投手が続いてしまう。そうしためぐりあわせを熟慮してのダルビッシュの抜擢となったようだ。

構成●THE DIGEST編集部
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