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MLB

「彼が開幕投手だ!」実戦形式で8Kを奪ったダルビッシュ有の好調ぶりに地元紙も熱視線「投げてなかったカッターを…」

THE DIGEST編集部

2021.03.21

テンポのいい投球で上々の仕上がりを見せたダルビッシュ。いまだ開幕投手は明言されていないが、存在感は日増しに強まっている。 (C) Getty Images

テンポのいい投球で上々の仕上がりを見せたダルビッシュ。いまだ開幕投手は明言されていないが、存在感は日増しに強まっている。 (C) Getty Images

 4月1日の開幕投手の最右翼にあげられるベテラン右腕が順調な歩みを進めている。パドレスのダルビッシュ有だ。

 昨オフにカブスからパドレスへ移籍した34歳は、ここまでのオープン戦で2試合に先発して5イニングを投げ、1安打・無失点の快投を披露。現地時間3月20日に行なわれた味方打者を相手にした実戦形式の登板では、5回途中で、打者17人に対して75球を投げ、安打性3本、8奪三振、1四球と上々の内容で終えた。

 味方打者が相手とはいえ投球内容は圧巻だった。初回から2回にかけて4者連続三振を奪ったダルビッシュは、今月14日のレッズ戦後に「もう出来上がっている感じはします」と話していた通りに、最速154キロの直球と落差の大きいカーブやチェンジアップを巧みに操って打者を翻弄。さらに縦と横に変化する2種類のカットボールも積極的に試す余裕も見せた。

【動画】ダルビッシュ本人が「自信になった」というスプリットでの奪三振シーンはこちら
 ジェイス・ティングラー監督は、気になる開幕投手について「まだだ。まだ決めていない」と明言を避けているが、ここまでの仕上がりを見れば、ダルビッシュに対する期待値が上がるのも無理はない。味方に対する実戦登板後にはパドレスの地元紙『『San Diego Union Tribune』は、本人が「全体的に良い日だった」と話したことを伝えたうえで、「ダルビッシュは本当に素晴らしかった」と絶賛した。

「この日、ダルビッシュはタクピタ・マルカーノ、エギュイ・ロサリオ、ウェブスター・リバスと何度も対戦するなかで、これまであまり投げてこなかったカッターを試すなど、明らかに新しい物事にトライしていた。熱狂するファンや主力バッターもいたわけではなかったが、ダルビッシュは悪さを感じさせず、素晴らしいピッチングを見せた。おそらく彼は現時点で予想される開幕投手だ」

 実戦登板後の取材で開幕投手の意味について訊かれた際には、「あと何年野球できるか分からないし、あと何球投げられるかもわからない。もしかしたらラストチャンスになるかもしれない」と語ったダルビッシュ。いま、キャリアで最高と言っても過言ではない状態にある34歳は、同地区の宿敵ドジャースを打倒するために重要な開幕戦のマウンドに立てるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部
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