４月１日のメジャーリーグの新シーズン開幕が迫るなか、エンジェルスに所属する大谷翔平への期待値は日増しに強まっている。

　今春のオープン戦におけるパフォーマンスを見れば、周囲が期待に胸を膨らませるのも無理はないか。打撃で13試合に出場して打率.548、ホームラン５本、OPS（出塁率と長打率とを足し合わせた値）は驚異の1.604をマークすれば、投げても防御率こそ12.19だったが、100マイル（約160）の剛速球と切れ味鋭いスプリットを投げ込むなど、18年10月にメスを入れた右肘の状態の良さを見せている。

　エンジェルスを率いる名将ジョー・マッドン監督が「今のショウヘイはまるで別人だ」と激賞するほどに投打で傑出した存在感を放っている26歳には、MVP受賞の可能性も囁かれている。“リアル二刀流”として成功を掴めば、現球界では唯一無二の存在となれるだけに、それは必然と言えるかもしれない。

　目の肥えたファンたちも日本人スラッガーの好調ぶりに熱視線を送る。米スポーツ『ESPN』は「マイク・トラウトがアメリカン・リーグのMVP最有力候補だ」としつつ、スポーツベットメーカー『William Hill』のオッズでは大谷の受賞に最も多くの掛け金が集まっていると報じた。

【動画】サイ・ヤング賞エースからも特大アーチ！ 大谷翔平の最新バックスクリーン越えHRはこちらでチェック 　同メディアは、ネバダ州では大谷に3万ドル（約315万円）の掛け金が投じられ、的中すれば93万ドル（約9770万円）の配当となると伝えたうえで、「別のオッズメーカーである『DraftKings』では、なんとトラウトの８倍となる掛け金が投じられた」と驚きを持ってレポートしている。

「今年のMVP予想で安定して信頼を得ているのはトラウトだが、二刀流戦士のオオタニは多くのファンの人気銘柄だ。彼はアレックス・ブレグマン（アストロズ）やアーロン・ジャッジ（ヤンキース）、ホセ・ラミレス（インディアンス）といったどの名手たちよりも多くの掛け金を呼び込んでいるのだ」

　開幕を前に沸騰している“大谷フィーバー”。果たして、26歳のサムライは、周囲の期待通りの活躍を見せ、シーズンMVPという日本人史上初の快挙を成し遂げるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部