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MLB

明暗分かれたリンドーアとコレア…水を開けられた元新人王は、供給過多のFA市場で大型契約を得られるか?

宇根夏樹

2021.04.07

12年ドラフト全体1位指名のコレアは、昨年のポストシーズン13試合で6本塁打、17打点と大暴れした。(C)Getty Images

12年ドラフト全体1位指名のコレアは、昨年のポストシーズン13試合で6本塁打、17打点と大暴れした。(C)Getty Images

 フランシスコ・リンドーア(メッツ)とカルロス・コレア(アストロズ)の2人には共通点が多い。どちらもプエルトリコ出身の遊撃手で、プロ入りはともにドラフト1巡目。リンドーアは2011年の全体8位、コレアは翌年の全体1位だった。2人とも15年6月にメジャーデビューし、コレアはア・リーグの新人王に選ばれ、リンドーアはそれに次ぐ2位だった。総合指標のWAR(『Baseball Reference』版)も、昨シーズンまでの通算はあまり変わらない。リンドーアは27.9、コレアは26.9だ。そして、2人とも21年シーズン終了後にFAとなるはずだった。

 けれども、FAまで1年となった昨オフ、彼らは違うルートをたどった。リンドーアは1月のトレードでインディアンスからメッツへ移り、開幕直前の3月31日に10年3億4100万ドル(22~31年)の超大型延長契約を得た。一方、コレアもアストロズから延長契約のオファーを受けたが、6年1億2500万ドルとリンドーアを大幅に下回るもので、コレアはそれを拒絶した。シーズン中は交渉は行われない予定で、コレアはこのままFAになる可能性が高い。

 成立と不成立とはいえ、ここまでの差がついた理由の一つは、出場試合数の差だろう。大きく異なるのは17~19年の3シーズンだ。リンドーアは平均で約153試合に出場したが、コレアは平均98試合に過ぎなかった。リンドーアがこの期間に1度しか故障者リスト入りしていないのに対し、コレアは4度もあった。
 
 いくつかの報道によると、コレアは総額2億ドル以上の延長契約を望んでいたという。これでもリンドーアの3分の2程度の条件だが、アストロズの提示は、コレアの希望額すらも大幅に下回った。アストロズは3月24日にコレアと同じくFAまで1年の先発投手、27歳のランス・マッカラーズJr.と5年8500万ドル(22~26年)の延長契約を交わしている。コレア1人に2億ドルを払うより、同じ金額でコレアとマッカラーズJr.をどちらもつなぎ止められれば、と考えたのだろう。

 FAイヤーの今季に活躍することができれば、コレアが今オフに2億ドルどころかリンドーアに近い契約を得る可能性もある。だが、今オフのFA市場は特に遊撃手が豊作だ。昨年、ナ・リーグ優勝決定シリーズとワールドシリーズの両方でMVPに輝いたコリー・シーガー(ドジャース)、18年の打点王ハビア・バイエズ(カブス)、そして、遊撃手史上最速で通算100本塁打に到達したトレバー・ストーリー(ロッキーズ)の3人も揃ってFAとなる。

 加えて、コレアが望むだけの大型契約を提示でき、なおかつ遊撃手を必要とする球団は、それほど多くはない。うまく立ち回らないと、椅子取りゲームで最後に残る1人になりかねない。

文●宇根夏樹

【著者プロフィール】
うね・なつき/1968年生まれ。三重県出身。『スラッガー』元編集長。現在はフリーライターとして『スラッガー』やYahoo! 個人ニュースなどに寄稿。著書に『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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