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「打者に専念したらとっくにオールスター」大谷翔平の二刀流挑戦に米記者たちは懐疑的!?「肘が『ノー』というなら…」

THE DIGEST編集部

2021.04.11

投打で異彩を放つ大谷。米球界でも話題を振りまいている二刀流挑戦には米記者もシビアな意見を述べている。(C) Getty Images

 球史に残る挑戦を続けるサムライ戦士が脚光を浴びている。

 メジャーの大舞台での二刀流を続けるエンジェルスの大谷翔平は、右肘の故障が癒えた今シーズンは開幕から好調で、打っては打率.300、ホームラン3本、OPS(出塁率と長打率とを足し合わせた値)は1.044という好成績。投げても、1登板で未勝利ながら、渡米後最速となる101.1マイル(約162.7キロ)と切れ味鋭いスプリットで7奪三振を記録している。

 開幕8戦で6勝を挙げ、アメリカン・リーグ西地区で2位と好発進を切ったチームにあって、攻守に傑出した存在感を放つ大谷は、全米で注目の的だ。

 一方で不安要素も指摘されている。それはルーキーイヤーを除いた過去2年間で大谷を苦しめてきた故障の可能性だ。試合日数も多く、負荷のかかる現代野球において二刀流挑戦は、そのリスクといかに向き合うかが求められるが、一部の記者間ではやはり反対する声も少なくない。

 そうしたなかで地元放送局『CBS Sports』は、「オオタニはエースにすべきか、スラッガーにすべきか」と銘打ち、番記者や著名記者たちの意見をまとめているのだが、同記事では打撃に専念すべきという声が相次いだ。

 かつてパドレスの特別コンサルタントを務めた経験を持つ野球ジャーナリストのデイン・ペリー氏は、「オオタニは明らかに打者寄りだ」と綴っている。

「オオタニに秘めたる圧倒的なパワーと明確かつ正確なストライクゾーンの把握は、彼が打者としていまだ天井知らずであると私に思わせる。同時に彼の肩の強さと高いレベルの脚力は外野手としての可能性を感じさせている。

 ピッチャーを続けるとなると、彼のコンディションと耐久性、それから打撃陣への影響を常に考慮しなければならない。もしも、オオタニが打者に専念しているのならば、とっくにオールスターレベルに達していると思う」

【動画】大谷が今季第3号アーチ! "ゴジラ越え"の一発は129Mの豪快弾
 『CBS』のマイク・アクシサ記者は、「ピッチャーとしては健康を維持できるかが不安だ。野手としてフルタイムで集中し続ければ、さらに良くなる。彼は足も速いからDHで使うにはもったいない」としたうえで、「ピッチャーとしてのオオタニもひどく興味をそそられる」と意見した。

「100マイルの剛速球を投げ、素晴らしすぎるスプリッターもある。他の変化球も別次元だ。そんな彼がエースになれると思わずにはいられない。ただ、やはり過去の怪我から将来的な不安も考えなければならない。もしも、彼の肘が『ノー』と言っているのならば、野手に専念すべきだ」

 ただ、アクシサ記者は、大谷への希望でもって記事を締めくくっている。

「私の個人的な願望を言えば、二刀流として機能してもらいたいと思っている。それはオオタニ自身の希望でもあると思うし、何よりもこれからの二刀流プレーヤーたちにとっての最後の希望でもあるように感じるからだ。

 攻守にこれだけの才能のあるプレーヤーが機能することができないならば、将来的には誰も二刀流として成功することはないだろうし、どのチームも挑戦させようとは考えないはずだ。ショウヘイ、数多くの選手たちが君の成功を祈っているよ」

構成●THE DIGEST編集部
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