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メジャー初勝利の有原航平が“日本人2人目”の快記録を達成!自慢の制球力は日本時代と変わらず

THE DIGEST編集部

2021.04.15

移籍後初勝利をナイスピッチで手にした有原。持ち前のコントロールで"意外"な記録も樹立した。(C)Getty Images

 うれしいうれしい、白星を手にした。

 テキサス・レンジャーズの有原航平は敵地でのタンパベイ・レイズ戦に先発すると、5.2回(85球)を投げて3安打無失点、無四球5奪三振の好投。注目された筒香嘉智との2016年以来となる"再戦"も2打数無安打に抑え、チームは5対1で勝利したことで、メジャー初勝利を手にしたのだった。

 1回を三者凡退に抑え、2回表に1点の援護点をもらったその裏、有原は連続ヒットで無死二、三塁のピンチを背負う。しかし、マニュエル・マーゴを浅いレフトフライに打ち取ると、ここで筒香とのメジャー初対決を迎えた。カウント2-2からの5球目のスライダーで三振に仕留め、後続も連続空振り三振でピンチをしのいだ有原は、3回以降は快調なピッチング。6回2死で降板するまでレイズ打線を1安打に封じ、味方からも好投を讃えられながらマウンドを後にした。
 
 メジャー3登板目で手にした白星は、"おまけ"も付いてきた。レンジャーズの番記者、エバン・グラント氏によると、「5イニング以上を投げて無四球無失点」をデビュー3先発目までに達成した日本人メジャーリーガーは、この日の有原を除いて一人しかいないという。2016年のデビュー戦で成し遂げた前田健太(当時ロサンゼルス・ドジャース)だけだ。もっとも、グラント記者はDH制の試合で記録できた点が素晴らしかったとも追記している。

 日本からメジャーに行く投手の多くは、ボールの違い、環境面、そして強力なバッターだらけの相手とあってフォアボールが嵩んでしまう。しかし有原は、計14.2回を投げてわずか1四球と、日本時代と何ら変わらぬ制球力を維持できている。決して派手さのあるピッチングスタイルではないけれども、この精緻な技術がある限り、大崩れもしないかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】メジャー初勝利を挙げた有原のハイライト!
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