ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間４月26日（日本時間27日）、敵地でのテキサス・レンジャーズ戦に「２番・投手」で先発出場し、打撃では２安打３得点と貢献し、投げては９奪三振の５回４失点で、実に1072日ぶりの勝利投手となった。

　前日のヒューストン・アストロズ戦で今季７号アーチを放ち、ランキング首位で迎えた登板試合。これは1921年のベーブ・ルース以来、100年ぶりの快挙となったが、この歴史的な一戦で彼は、様々な見せ場を作って見る者を沸かせた。

　攻撃では、１回表に四球を選び、先制点のホームを踏むと、２回表の攻撃では強烈な右二塁打で２点を返し、さらにトラウトの左安打では好判断の走塁で再び自らホームを踏んで同点。そして６回では、「大谷シフト」を敷いた相手の虚を突くセーフティバントで出塁し、ここでも味方の連続安打によってホームに生還した。

一方、投球では初回に２つの四球、１つの死球と制球難に苦しみ、３ランとタッチアップで４点を失って先行きが不安視されたが、２回からは見事に立ち直り、鋭く縦横に曲がる変化球で９つの三振を奪い、５回を終えるまでに相手の攻撃をわずか１安打に抑えてみせた。

　投打、そして“走”でも魅せた大谷には、敵地の観客からも多くの歓声や拍手が贈られたが、それ以上にSNSには様々な称賛の声が寄せられている。

　タイムリー二塁打に対しては、MLBの公式SNSが「ピッチャーによる113.8マイル（約183キロ）のロケット」と打球速度を記述してその凄さを表現したが、ファンからも「自分を援護する大谷」「彼は全てを自分でやってのける」などの書き込みが多くアップされた。
  　投球では、１回と２回以降の鮮やかなコントラストに「見事なリカバリー」「制球が素晴らしくなった」、ホームのはるか前で急激に落ちて打者にバットを振らせるスプリッター、外角から鋭い曲がりでストライクゾーンに切れ込んでくるスライダーに対しては「現実とは思えない」「あり得ないバックドア・スライダー」「“卑怯な”スプリッター」「パーフェクト」「オーマイガッ！」といった感嘆の書き込みが並んだ。

　そして、レンジャーズ守備陣を手玉に取ってみせたセーフティバントでは、「感動した！」「賢い！」「シフトを完全に攻略した」「大谷は本当に何でもできるんだな」と、ここでも驚きを表現した投稿が多く見受けられた。

　大谷自身は試合後の会見で、１回の乱調もあって「あまり手放しでは喜べない」と冷静だったが、その多彩な活躍は人々を大いに興奮させるものだった。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】大谷翔平1072日ぶりの勝利投手！圧巻９Ｋハイライトはこちら