不安の募るアクシデントが起きた。

　現地時間５月２日、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平はシアトル・マリナーズ戦に「２番・DH」で先発出場。３打数無安打ながら２盗塁をマークした。

　走塁で奮闘した大谷が文字通り叫んだのは、初回の第１打席だった。マリナーズ先発のジュスタス・シェフィールドが投じた４球目、93.4マイル（約150キロ）のフォーシームが右肘を直撃したのだ。

　絶叫してうずくまった大谷は、シェフィールドを気遣いながら１塁へ。直後に二盗、三盗を相次いで決めて状態の良さを感じさせた。だが、ベース上でフォームを確認する動きを見せるなど、翌日の先発登板に向けて不安を募らせているようにも見えた。

　投球動作に影響を及ぼす箇所であるのは言うまでもない。無理をすれば、大怪我の元にもなる。それだけに首脳陣も慎重な姿勢を見せている。試合後の会見でエンジェルスのジョー・マッドン監督は「痛みがあるようだ」と明かしたうえで、先発回避の可能性も示唆した。

【動画】思わず絶叫…150キロの速球を肘に受けた大谷翔平のデッドボールシーン 「ショウヘイは痛みを感じている。今確認を受けているところだが、まだ明日投げられるか判断するのは早い。明日朝にどれだけ痛みが残っているかで判断するよ。何も問題なく大丈夫なのか。もしも、痛みがあるなら、我々はプランを変更しなければいけない」

　さらに「大丈夫だ。プランBはある」と語った指揮官は、「最初の打席以降もいい打席はあった。だから痛みが影響していたようには見えなかった。彼自身は元気だし、試合が進むにつれて『良くなってきた』と言っていた」と続けている。

　テキサス・レンジャーズ戦での前回登板で1072日ぶりの勝利投手となった大谷。そのピッチングに注目が集まっていただけに、明日の状態が気になるところだ。

構成●THE DIGEST編集部