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MLB

「ショウヘイがいて…」大打者プーホルスへの戦力外通告は大谷翔平の成長も要因!? エンジェルスGMが明かす舞台裏

THE DIGEST編集部

2021.05.07

チームの誰もが尊敬してやまないプーホルスへの戦力外通告は、大きな衝撃を与えている。(C)Getty Images

チームの誰もが尊敬してやまないプーホルスへの戦力外通告は、大きな衝撃を与えている。(C)Getty Images

 衝撃の一報だ。現地時間5月6日、大谷翔平が所属するロサンゼルス・エンジェルスが大打者アルバート・プーホルスをメジャー40人枠から外した。事実上の解雇通告で、このままユニホームを脱ぐ可能性もある。

 現在41歳のプーホルスはMLB史に残るスラッガーだ。ルーキーイヤーの2001年を含めて10年連続で打率3割・30本塁打・100打点を記録。05、08、09年にはMVPに輝き、18年には史上4人目の通算600本塁打&3000安打を達成していた。

 そのプロフェッショナルな姿勢も含めて多くの選手たちからリスペクトを受けていたプーホルス。だが、10年のオフに10年2億5300万ドルという超大型契約でエンジェルスにFA移籍してからは年々成績が低下。近年では“球界屈指の不良債権”と揶揄されるなど、その去就が注目を集めてもいた。

 球界屈指のレジェンドに、契約満了前に戦力外通告を下したエンジェルス側も苦肉の決断だった。5月6日に行なわれた会見でペリー・ミナシアンGMは、「彼ほど尊敬されている選手に対して、今回のような判断をする際にベストなタイミングなどない。非常に難しい判断だった」と明かしたうえで、ロースターから外した理由を口にした。

「言うまでもなくアルバートは控えに甘んじるような選手ではない。もし、状況が異なれば、彼に出場機会が与えられるかもしれないが、今の我々には指名打者としてショウヘイがいて、一塁手にはウォルシュがいる。チームの将来に向けてかじを切ったんだ」

 ミナシアンGMが説明するようにエンジェルスのチーム事情は変貌を遂げている。“リアル二刀流”を平然とこなす大谷は登板日も指名打者を解除し、打者としても出場するため、プーホルスの出場機会は激減。さらに一塁手の枠も昨年終盤から台頭したジャレッド・ウォルシュがおり、打率1割台に低迷するレジェンドの居場所はなくなりつつあった。

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 求心力のあった選手を失って生じるリスクもある。だが、会見に同席したジョー・マッドン監督は、「チームが成長するチャンスだ」と語っている。

「アルバートほど尊敬される選手はいないし、彼がいなくなることを寂しく思わない人はいない。ただ、同時にこれはチームが成長できるチャンスでもある。この業界はそう動くものなのだ。きっと彼は他球団で彼の素晴らしいワークエシックをそのチームに伝えることになるだろう。その間、エンジェルスには新しいリーダーが現れてチームを率いていくよ」

 若手へのチャンスを促すために、精神的支柱でもあったレジェンドを手放したエンジェルス。はたして、その決断は吉と出るのか。プーホルスの動向も含めて注視したい。

構成●THE DIGEST編集部
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