ボストンの夕空に舞った一発は、日本の朝に歓喜を届けた。
ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間5月16日、敵地で行われたボストン・レッドソックス戦に「3番・DH」で先発出場。4対5で迎えた9回2死からの第5打席、右翼席に逆転2ランとなる今季12号ホームランを放った。
【PHOTOギャラリー】全米に衝撃を与えた大谷翔平の二刀流、はじける笑顔、日本代表での秘蔵ショットも大公開!
今季初の3番出場となった大谷だが、最初の4打席はノーヒットに抑え込まれる。それでもチームは2回に4点を加えてリードを保っていたが、"いつものように"救援陣が逆転を許して9回を迎えた。
レッドソックスの守護神マット・バーンズはこの日までに18試合に登板し、1勝0敗9セーブ、防御率1.89、奪三振率15.36と絶好調。エンジェルスも早々に2アウトを奪われ、「終わった……」かに思われたが、ここまで18打数連続無安打と不調だったマイク・トラウトがセンター前ヒットで出塁し、一発が出れば逆転というシチュエーションで大谷に打席を回したのだった。
そして大谷は、バーンズが投じた初球96.7マイル(約155.6キロ)の4シームを一閃すると、右翼ポールを巻き込む逆転2ラン。エンジェルスの選手が9回2アウトから逆転勝ち越し弾を放つのは2013年以来の快挙であり、さらにこの12号は、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)、ミッチ・ハニガー(シアトル・マリナーズ)、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)に並ぶメジャートップタイという記録ずくめの一打となった。
大谷の一発で敗戦投手となったバーンズは、さぞご立腹かと思いきや、驚くほどに意外なコメントを残している。
「オオタニは俺が見てきた選手の中で、最も身体的な才能に恵まれた選手だ」
さらに相手守護神はこう続けた。「今後101マイル(約161キロ)の球を投げて、600フィート(約182.9m)の打球を打つ選手は見られるとは思わない。やっぱり、特別な選手だ。信じられないほど才能もあるし、願わくば健康を保って、長いキャリアを続けてほしいと思っているよ」
球界屈指のクローザーにここまで言わせるほど、である。今までもゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)やJD・マルティネス(レッドソックス)をはじめとしたスター選手や、さらにはNBAの怪物ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)も大谷の才能を褒めちぎってきたが、試合後の悔しい想いがあってもなお、称賛のコメントが届くとは本当に大谷の能力はずば抜けている証だろう。
もっとも、今回の逆転勝利があってもエンジェルスは西地区4位に沈むなど、苦戦が続いている。今後チーム全体で成長して、7年ぶりのプレーオフへ向けて歩みを進めてほしい。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】起死回生の逆転2ラン! 大谷がメジャートップに並ぶ圧巻12号アーチ
ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間5月16日、敵地で行われたボストン・レッドソックス戦に「3番・DH」で先発出場。4対5で迎えた9回2死からの第5打席、右翼席に逆転2ランとなる今季12号ホームランを放った。
【PHOTOギャラリー】全米に衝撃を与えた大谷翔平の二刀流、はじける笑顔、日本代表での秘蔵ショットも大公開!
今季初の3番出場となった大谷だが、最初の4打席はノーヒットに抑え込まれる。それでもチームは2回に4点を加えてリードを保っていたが、"いつものように"救援陣が逆転を許して9回を迎えた。
レッドソックスの守護神マット・バーンズはこの日までに18試合に登板し、1勝0敗9セーブ、防御率1.89、奪三振率15.36と絶好調。エンジェルスも早々に2アウトを奪われ、「終わった……」かに思われたが、ここまで18打数連続無安打と不調だったマイク・トラウトがセンター前ヒットで出塁し、一発が出れば逆転というシチュエーションで大谷に打席を回したのだった。
そして大谷は、バーンズが投じた初球96.7マイル(約155.6キロ)の4シームを一閃すると、右翼ポールを巻き込む逆転2ラン。エンジェルスの選手が9回2アウトから逆転勝ち越し弾を放つのは2013年以来の快挙であり、さらにこの12号は、ロナルド・アクーニャJr.(アトランタ・ブレーブス)、ミッチ・ハニガー(シアトル・マリナーズ)、アーロン・ジャッジ(ニューヨーク・ヤンキース)に並ぶメジャートップタイという記録ずくめの一打となった。
大谷の一発で敗戦投手となったバーンズは、さぞご立腹かと思いきや、驚くほどに意外なコメントを残している。
「オオタニは俺が見てきた選手の中で、最も身体的な才能に恵まれた選手だ」
さらに相手守護神はこう続けた。「今後101マイル(約161キロ)の球を投げて、600フィート(約182.9m)の打球を打つ選手は見られるとは思わない。やっぱり、特別な選手だ。信じられないほど才能もあるし、願わくば健康を保って、長いキャリアを続けてほしいと思っているよ」
球界屈指のクローザーにここまで言わせるほど、である。今までもゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)やJD・マルティネス(レッドソックス)をはじめとしたスター選手や、さらにはNBAの怪物ケビン・デュラント(ブルックリン・ネッツ)も大谷の才能を褒めちぎってきたが、試合後の悔しい想いがあってもなお、称賛のコメントが届くとは本当に大谷の能力はずば抜けている証だろう。
もっとも、今回の逆転勝利があってもエンジェルスは西地区4位に沈むなど、苦戦が続いている。今後チーム全体で成長して、7年ぶりのプレーオフへ向けて歩みを進めてほしい。
構成●THE DIGEST編集部
【動画】起死回生の逆転2ラン! 大谷がメジャートップに並ぶ圧巻12号アーチ