あえて、なのか。それともまさか……。そうした不安の声が入り混じる登板となった。
ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間5月19日、本拠地で行われたクリーブランド・インディアンス戦に「2番・投手」で先発。投げては4回まで1失点に抑え、勝利投手の権利がかかったマウンドに上がったが、まさかの痛恨被弾で同点となって降板し、打っても最初の2打席は凡退という結果になっている。
もっとも、大谷は5回2アウトまでこぎつけながら四球を出して投手としてはお役御免となったが、メジャー最多本塁打を誇る打力を生かすため、ライト守備に戦場を移している。
5三振を奪うなど、さすがのドクターKぶりは発揮した。しかし、その球威は本来の大谷ではなかった。大谷のこの日投げた4シーム(速球)の平均球速は91.3マイル=146.9キロ、最速は95.3マイル=153.4キロだった。大谷と言えば、伝家の宝刀スプリッターはもちろん、その圧倒的な球威が持ち味であり、今季の平均球速は96.6マイル=155.5キロ、最速101.2マイル=162.9キロ。19日の登板は、別人と言えるほど球速が落ちてしまっていた。
実際、大谷が2018年にトミー・ジョン手術を受ける最後の登板も、イニングの途中からがらりと球速が落ちていたことがあり、当然、さまざまな憶測を呼んでいる。エンジェルス番記者のジェフ・フレッチャー氏は1~2回あたりからスピード急落に懸念を示し、「オオタニの球速がかなり落ちている。どこまで持つか分からない」とコメント。
さらにMLB公式のスタットキャスト・アナリストであるマイク・ペトリエーロ氏も、前述の大谷の登板時の球速下降データを持ち出し、「このことについて議論しなければ」として、再び右ヒジを痛めた可能性について言及している。
もっとも、エンジェルス番記者のジャック・ハリス氏も「球速低下は気がかりだ」と懸念は示しつつも、「それでも彼はしっかり投げていて、ほら見ろよ防御率も2.37だ」と語り、さらに、大谷より前にトミー・ジョン手術を受けたダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)は「自分はトミージョンのあと数年間、こういうことが良くありました。」として、故障と考えるのは時期尚早といったコメントを出している。
長いイニングを投げるために、“わざと”球速を落としてスタミナ温存をしていた可能性もあり得る。しかし前例があるだけに、現地メディアがざわついたのも納得だ。なぜなら、大谷という存在は、現代のMLBにおける最大級のスターなのだから。
構成●THE DIGEST編集部
ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平は現地時間5月19日、本拠地で行われたクリーブランド・インディアンス戦に「2番・投手」で先発。投げては4回まで1失点に抑え、勝利投手の権利がかかったマウンドに上がったが、まさかの痛恨被弾で同点となって降板し、打っても最初の2打席は凡退という結果になっている。
もっとも、大谷は5回2アウトまでこぎつけながら四球を出して投手としてはお役御免となったが、メジャー最多本塁打を誇る打力を生かすため、ライト守備に戦場を移している。
5三振を奪うなど、さすがのドクターKぶりは発揮した。しかし、その球威は本来の大谷ではなかった。大谷のこの日投げた4シーム(速球)の平均球速は91.3マイル=146.9キロ、最速は95.3マイル=153.4キロだった。大谷と言えば、伝家の宝刀スプリッターはもちろん、その圧倒的な球威が持ち味であり、今季の平均球速は96.6マイル=155.5キロ、最速101.2マイル=162.9キロ。19日の登板は、別人と言えるほど球速が落ちてしまっていた。
実際、大谷が2018年にトミー・ジョン手術を受ける最後の登板も、イニングの途中からがらりと球速が落ちていたことがあり、当然、さまざまな憶測を呼んでいる。エンジェルス番記者のジェフ・フレッチャー氏は1~2回あたりからスピード急落に懸念を示し、「オオタニの球速がかなり落ちている。どこまで持つか分からない」とコメント。
さらにMLB公式のスタットキャスト・アナリストであるマイク・ペトリエーロ氏も、前述の大谷の登板時の球速下降データを持ち出し、「このことについて議論しなければ」として、再び右ヒジを痛めた可能性について言及している。
もっとも、エンジェルス番記者のジャック・ハリス氏も「球速低下は気がかりだ」と懸念は示しつつも、「それでも彼はしっかり投げていて、ほら見ろよ防御率も2.37だ」と語り、さらに、大谷より前にトミー・ジョン手術を受けたダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)は「自分はトミージョンのあと数年間、こういうことが良くありました。」として、故障と考えるのは時期尚早といったコメントを出している。
長いイニングを投げるために、“わざと”球速を落としてスタミナ温存をしていた可能性もあり得る。しかし前例があるだけに、現地メディアがざわついたのも納得だ。なぜなら、大谷という存在は、現代のMLBにおける最大級のスターなのだから。
構成●THE DIGEST編集部