過去2年間に渡って尾を引いていた怪我が癒え、開幕からすこぶる好調だ。ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平である。
メジャー4年目の今季の大谷は、偉才ぶりを遺憾なく発揮する。打っては打率こそ.263と落ち着いてきたが、アメリカン・リーグ2位の15本塁打に加え、打点は40、OPS(出塁率+長打率)も.924と軒並みハイアベレージをマーク。投げても36.1イニングで50奪三振を記録するなど、トミー・ジョン手術の影響を感じさせない快投を見せている。
日々存在感を強めるサムライ戦士には、チームメイトはおろか、ライバルたちも賛辞を惜しまない。ニューヨーク・ヤンキースのエース右腕ゲリット・コールが「素晴らしい才能だ」と称えれば、ニューヨーク・メッツのマーカス・ストローマンは「オオタニは神話に出てくる伝説の何かが人になったんだ」と目を丸くする。
早くも一部では今季のMVP候補にも挙げられている大谷には、球史に残るレジェンド、ベーブ・ルースとの比較も絶えない。現地時間5月24日、米スポーツ・メディア『Five Thirty Eight』のニール・ペイン記者は、「オオタニは『次世代のベーブ・ルース』として期待されていることを見事にやってのけている」と主張する。
「今季のオオタニは投打だけでなく、走塁や守備でも印象的なパフォーマンスを続けている。だが、重要な場面ほど活躍している彼の真価は過小評価されているように感じてならない」
そう述べる同記者は、大谷のWPA(チームの勝利にどれだけ寄与したかという勝利貢献度を表す指標)が、両リーグトップの2.57であることを指摘。さらに「今季はオオタニのMVP受賞の可能性が初めて本格的に浮上した年だ」としたうえで、“野球の神様”との比較とMVP受賞の可能性を、こう記している。
「かつて二刀流をやっていたほとんどの選手は、投打のどちらかに成績が偏っていた。ゆえに本当の意味でオオタニと比較できるのは、ベーブ・ルースだけだ。1918年の彼は20回の登板(19先発)と59回の外野守備機会をこなすなど異彩を放ち、WAR(打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価する選手の貢献度)が6.8という驚異的な数字を残した。実に1世紀以上も前の出来事である。
もちろん、オオタニがフルシーズンを通して、現状を維持できるかは、いまだ多くの疑問を残している。さらに言えば、現時点でプレーオフ進出の可能性が7%と明るい見通しがないチーム状況にも不安が残る。しかし、これだけは間違いない事実だ。今季のオオタニは、野球界で最も刺激的な選手になったのだ」
日々あらゆる娯楽性を提供し、世界中から熱視線を注がれる大谷は、どこまでハイアベレージを残すのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
【PHOTO】世界が驚嘆する偉才・大谷翔平のキャリアを厳選ショットで一挙公開!花巻東、日ハム、エンジェルスでの活躍を振り返る
メジャー4年目の今季の大谷は、偉才ぶりを遺憾なく発揮する。打っては打率こそ.263と落ち着いてきたが、アメリカン・リーグ2位の15本塁打に加え、打点は40、OPS(出塁率+長打率)も.924と軒並みハイアベレージをマーク。投げても36.1イニングで50奪三振を記録するなど、トミー・ジョン手術の影響を感じさせない快投を見せている。
日々存在感を強めるサムライ戦士には、チームメイトはおろか、ライバルたちも賛辞を惜しまない。ニューヨーク・ヤンキースのエース右腕ゲリット・コールが「素晴らしい才能だ」と称えれば、ニューヨーク・メッツのマーカス・ストローマンは「オオタニは神話に出てくる伝説の何かが人になったんだ」と目を丸くする。
早くも一部では今季のMVP候補にも挙げられている大谷には、球史に残るレジェンド、ベーブ・ルースとの比較も絶えない。現地時間5月24日、米スポーツ・メディア『Five Thirty Eight』のニール・ペイン記者は、「オオタニは『次世代のベーブ・ルース』として期待されていることを見事にやってのけている」と主張する。
「今季のオオタニは投打だけでなく、走塁や守備でも印象的なパフォーマンスを続けている。だが、重要な場面ほど活躍している彼の真価は過小評価されているように感じてならない」
そう述べる同記者は、大谷のWPA(チームの勝利にどれだけ寄与したかという勝利貢献度を表す指標)が、両リーグトップの2.57であることを指摘。さらに「今季はオオタニのMVP受賞の可能性が初めて本格的に浮上した年だ」としたうえで、“野球の神様”との比較とMVP受賞の可能性を、こう記している。
「かつて二刀流をやっていたほとんどの選手は、投打のどちらかに成績が偏っていた。ゆえに本当の意味でオオタニと比較できるのは、ベーブ・ルースだけだ。1918年の彼は20回の登板(19先発)と59回の外野守備機会をこなすなど異彩を放ち、WAR(打撃、走塁、守備、投球を総合的に評価する選手の貢献度)が6.8という驚異的な数字を残した。実に1世紀以上も前の出来事である。
もちろん、オオタニがフルシーズンを通して、現状を維持できるかは、いまだ多くの疑問を残している。さらに言えば、現時点でプレーオフ進出の可能性が7%と明るい見通しがないチーム状況にも不安が残る。しかし、これだけは間違いない事実だ。今季のオオタニは、野球界で最も刺激的な選手になったのだ」
日々あらゆる娯楽性を提供し、世界中から熱視線を注がれる大谷は、どこまでハイアベレージを残すのだろうか。
構成●THE DIGEST編集部
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