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MLBトップクラスの奪三振率を誇る大谷翔平に“クローザー転向”のススメ!「打力を最大限に活かすためにも…」

THE DIGEST編集部

2021.06.13

100マイルを超えるフォーシームと切れ味抜群のスプリットで三振の山を築く大谷は、クローザーとしても成功する可能性を秘めている。(C)Getty Images

 高い奪三振率を誇る大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)について、興味深いアイデアが提示された。

 現地時間6月11日、大谷は敵地で行なわれたアリゾナ・ダイヤモンドバックス戦に「2番・投手」で先発。微妙な判定による連続ボークが絡んで2失点を喫したものの、5回86球を投げ、被安打5、四死球3、8奪三振と上々の内容を披露した。

 惜しくも今季3勝目とはならなかったものの、最速100マイル(約160キロ)を記録したフォーシームに加え、落差のあるスプリットは切れ味抜群。今季のチーム打率(.231)が決して高くないダイヤモンドバックス打線に手こずったものの、要所で三振を奪うピッチングは流石だった。

 この試合の結果を受け、大谷の奪三振率は12.93に上昇。これは現時点で参考記録ながら、規定投球回に達すれば、タイラー・グラスノー(タンパベイ・レイズ)やゲリット・コール(ニューヨーク・ヤンキース)、マックス・シャーザー(ワシントン・ナショナルズ)らを凌ぐハイアベレージだ。
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 三振を奪い切る剛腕を、より効率良く活かすべきだという声も上がっている。かつてニューヨーク・メッツでGMを務めた経験を持つスティーブ・フィリップ氏は、米スポーツ専門ネットワーク『Stadium』で「クローザーで起用することがオオタニを最大限に活用する方法だろう」と提唱した。

「間違いなくオオタニは、クローザーもできると思うよ。打者として先発し、試合の最終盤でマウンドに送り込むことが、シーズンを通じて考えてみても、彼の打力を最大限に活かすことに繋がるはずだ。もちろん5人のローテーションとは役割はガラリと変わるから、課題はあるだろうがね」

 大谷のクローザー転向を推す識者は決して少なくない。今シーズンの開幕前には、アメリカ代表のコーチも務めた元メジャーリーガーのビル・リプケン氏も「もし、オオタニがコンスタントに100マイル(約160キロ)を投げられるなら、私は9回を任せる。その方が彼にとっても楽な道だ」と語っていた。

 もちろんメジャーの大舞台で、毎試合マウンドに立つ可能性すらもあるクローザーを、二刀流を続けながら務めるのは、精神的な面でも並大抵の業ではない。それでも転向を推挙する声が消えないのは、大谷のポテンシャルへの期待値がすこぶる高いからだ。

構成●THE DIGEST編集部
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