これが、中日の将来を担うと言われたスーパースター候補に与える役回りなのか。
2018年、今から3年前のドラフトで、中日はヤクルト、日本ハム、巨人との競合を制して大阪桐蔭の根尾昂の交渉権を引き当てた。当時、監督に就任したばかりだった与田剛は直後の会見で「ドラゴンズの関係者すべてと言っていいほど、獲得したい意識がありました。その思いをうまくつなげられたのが一番良かったかなと思います」と語った。
今、その根尾はどうしているか。一軍のレギュラーでもなければ、ファームで英才教育を受けているわけでもない。最近はスタメンを外れ、代打や守備固めでの出場が多くなっている。それも、甲子園の舞台で華麗に躍動した当時と別のポジションで。
根尾の将来が不安で仕方がない。
打率が2割に遠く満たない状態であることもさることながら、それ以上に心配されるのが、出場機会がほとんどないことだ。可能な限り多くの経験を積むべき年齢の時に、その時間をもらえていない。
他球団を見渡すと、根尾の本来のポジションであるショートに若手が台頭しつつある。紅林弘太郎(オリックス)、小園海斗(広島)などだ。彼らと根尾の出場機会を比較すると、大きな差が浮かび上がってくる。
開幕スタメンを勝ち取った紅林は、6月30日時点で71試合に出場して、打率.230、5本塁打をマークしている。以前のコラムでも書いたが、西武との開幕戦では初回にいきなり失策から始まったが、それでも中嶋聡監督がしぶとく起用を続けてきた。一時は打率も1割台と低迷していたが、下位打線からチャンスメークするなど最近は着実に戦力になりつつある。
一方、開幕二軍スタートだった小園も着実に成長を遂げている。4月22日に一軍へ昇格した時は結果を残せなかったが、チームがコロナ禍に見舞われた6月上旬に再昇格すると、3割以上の打率をキープ。今では3番を任されている。
オリックス、広島に共通するのは「将来の期待度」を「出場機会」に置き換えているところだ。
3年目で初の開幕一軍入りを手にした根尾も、最初の2か月間は出場機会を多く得ていた。しかし、6月は加藤翔平がトレードで加入したこともあり、出場15試合でわずか19回しか打席に立っていない。結果を残せていないから打席数が少ない。理屈はそれで通るが、ではなぜ一軍に置いておくのか。結果を残せないのは技術が不足しているからで、それならばファームで研鑽を積むべきだろう。
2018年、今から3年前のドラフトで、中日はヤクルト、日本ハム、巨人との競合を制して大阪桐蔭の根尾昂の交渉権を引き当てた。当時、監督に就任したばかりだった与田剛は直後の会見で「ドラゴンズの関係者すべてと言っていいほど、獲得したい意識がありました。その思いをうまくつなげられたのが一番良かったかなと思います」と語った。
今、その根尾はどうしているか。一軍のレギュラーでもなければ、ファームで英才教育を受けているわけでもない。最近はスタメンを外れ、代打や守備固めでの出場が多くなっている。それも、甲子園の舞台で華麗に躍動した当時と別のポジションで。
根尾の将来が不安で仕方がない。
打率が2割に遠く満たない状態であることもさることながら、それ以上に心配されるのが、出場機会がほとんどないことだ。可能な限り多くの経験を積むべき年齢の時に、その時間をもらえていない。
他球団を見渡すと、根尾の本来のポジションであるショートに若手が台頭しつつある。紅林弘太郎(オリックス)、小園海斗(広島)などだ。彼らと根尾の出場機会を比較すると、大きな差が浮かび上がってくる。
開幕スタメンを勝ち取った紅林は、6月30日時点で71試合に出場して、打率.230、5本塁打をマークしている。以前のコラムでも書いたが、西武との開幕戦では初回にいきなり失策から始まったが、それでも中嶋聡監督がしぶとく起用を続けてきた。一時は打率も1割台と低迷していたが、下位打線からチャンスメークするなど最近は着実に戦力になりつつある。
一方、開幕二軍スタートだった小園も着実に成長を遂げている。4月22日に一軍へ昇格した時は結果を残せなかったが、チームがコロナ禍に見舞われた6月上旬に再昇格すると、3割以上の打率をキープ。今では3番を任されている。
オリックス、広島に共通するのは「将来の期待度」を「出場機会」に置き換えているところだ。
3年目で初の開幕一軍入りを手にした根尾も、最初の2か月間は出場機会を多く得ていた。しかし、6月は加藤翔平がトレードで加入したこともあり、出場15試合でわずか19回しか打席に立っていない。結果を残せていないから打席数が少ない。理屈はそれで通るが、ではなぜ一軍に置いておくのか。結果を残せないのは技術が不足しているからで、それならばファームで研鑽を積むべきだろう。
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