MLB

「どうか見捨てないでくれ…」大谷翔平のオールスター出場を球宴開催地紙が異例の懇願!「あなたが必要なんだ」

THE DIGEST編集部

2021.07.11

いまや敵地でも熱い声援を受ける大谷。コロラドの地元メディアからは彼の球宴でのプレーを望む切実な声が上がった。(C)Getty Images

 今季開幕からのロケットスタートに成功した大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)は、いまやメジャーリーグの顔として存在感を高めている。

 とくに打撃面での飛躍ぶりが顕著だ。現地時間7月9日に敵地で行なわれたシアトル・マリナーズ戦では、推定飛距離463フィート(約141.1メートル)の超特大弾をマーク。シーズン前半戦での33ホーマーは、1998年にサミー・ソーサ(シカゴ・カブス)が記録して以来、外国人選手史上最多タイの本数である。

 直近21試合で16発と、もはや安打製造機ならぬ本塁打製造機と化した大谷は、来る7月13日に開催予定のオールスターでの活躍も期待される。その注目度の高さから、ついには球宴の舞台となるコロラドの地元メディアが"嘆願記事"を掲載する事態にまで発展した。
【動画】月まで行った!? マリナーズ戦で大谷翔平が放った超特大HRはこちら

 現地時間7月8日、コロラドの地元紙『The Denver Post』は、「ショウヘイ・オオタニの覚醒は、この数年間で球界に起きた最高の出来事だ。彼こそがノーラン・アレナードが移籍後、クアーズ・フィールドで起こる最高の事象になる」と銘打ち、こうメッセージを寄せた。

「ショウヘイ・オオタニ、あなたは興醒めな声の数々に耳を傾けてはいけない。この球界はあなたを必要としている。いや、我々、デンバーの人間にはあなたが必要なんだ」
 
 彼らが異例とも言える懇願メッセージを発信したのも無理はない。オールスターの会場を本拠地とするコロラド・ロッキーズは、昨オフに8年間も活躍した主砲ノーラン・アレナードを放出。再建に取り掛かった今季は、ここまでですでに借金13と低迷中だ。だからこそ、オールスターという夢舞台、それも本拠地での大谷のプレーは、彼らにとって願ってもない"明るい話題"なのである。

 オールスターに向けては辞退者も少なくない。史上最強投手との呼び声も高いニューヨーク・メッツのジェイコブ・デグロムや、ヒューストン・アストロズの主砲カルロス・コレアらは、休養を優先する意思を明かしている。

 そうしたスターたちの相次ぐ欠場を受け、『The Denver Post』紙は、次のように続けている。

「いま、クアーズ・フィールドは何人かの道化と愚かな経営陣によって運営され、酷い有様となっている。ショウヘイ、どうかジェイコブ・デグロムの二の舞はやめてほしい。どうかブレーク・ストリート(球場の住所)を見捨てないでくれ。なんとか、我々やファンのためにオールスターに出てもらえないだろうか。お願いだ」

 ひとりの選手にここまでのラブコールを送るとは──。まさしく、二刀流戦士の凄みを物語る出来事と言えるのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部
【PHOTO】世界が驚嘆する偉才・大谷翔平のキャリアを厳選ショットで一挙公開!花巻東、日ハム、エンジェルスでの活躍を振り返る
NEXT
PAGE
【動画】月まで行った!? マリナーズ戦で大谷翔平が放った超特大HRはこちら