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大谷翔平は後半戦もホームランを量産できるのか。過去の強打者たちと比較検証!<SLUGGER>

藤原彬

2021.07.15

前半戦で33本のホームランを放った大谷。シーズン後半でも投打両面での活躍が期待される。(C)Getty Images

 現地7月15日からMLBの後半戦が始まる。オールスターまでに両リーグ最多の33本塁打を放ち、松井秀喜の日本人シーズン記録を塗り替えた大谷翔平(エンジェルス)は果たしてどれだけ上積みできるのか。

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 前半戦だけで35本塁打以上を放った打者はこれまで6人いる。
バリー・ボンズ(2001) 39
レジー・ジャクソン(1969) 37
マーク・マグワイア(1998) 37
クリス・デービス(2013) 37
ケン・グリフィーJr.(1998) 35
ルイス・ゴンザレス(2001) 35

 このうち、後半戦も引き続いてホームランを量産したのが01年のボンズと98年のマグワイアだ。マグワイアは後半戦も33本を量産。サミー・ソーサとの熾烈な争いを制してロジャー・マリスが持っていたシーズン61本塁打のMLB記録を37年ぶりに塗り替えた。

 それから3年後、今度はボンズが金字塔を打ち立てる。前半戦だけで39本塁打を放つと、オールスター後は72試合で34本とさらにペースを上げ、最終的に73本としてマグワイアの記録を更新した。もっとも、ボンズもマグワイアものちにステロイド使用疑惑が浮上。薬物の力を借りての記録更新は、今も影を落としている。
 
 今でこそ98年はマグワイアとソーサの年として記憶されているが、途中まではグリフィーJr.も主役の一人だった。前半戦35本塁打はマグワイアとわずか2本差で、彼にもマリスの記録更新の期待がかかっていたが、後半戦は21本とペースを伸ばせなかったが、それでも3度目のホームラン王は手にした。典型的な中距離打者だったゴンザレスは、30歳を過ぎて強打者に変貌。01年は、今年の大谷と同じように前半戦だけで自己記録を更新する本塁打を放ち、最終的に57本とした。19年メジャーでプレーして、2番目に多い年でも31本だから、「狂い咲き」ぶりがよく分かる。

 後半戦に大きく失速したのがジャクソンとデービスだ。当時まだレギュラー2年目、22歳で開幕を迎えた69年のジャクソンは、前半戦だけで37本塁打を量産。これは当時のMLB記録だったが、オールスター後はわずか10本に終わり、タイトル獲得すら逃した。同じく前半戦に37本塁打を放ったデービスも後半戦はペースダウンしたが、それでも年間53本として球団記録を更新。本塁打王にも輝いている。