今季のメジャーリーグでフィーバーを巻き起こしているサムライに、往年の天才スラッガーも虜になっている。

　周知の通り、今季の大谷翔平は凄まじい。打っては前半戦89試合で33本塁打は両リーグトップ。投げても13先発で４勝、87奪三振を記録し、MLBの夢舞台であるオールスターには史上初となるDHと投手の両部門での選出を受けた。
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　注目のオールスターでは、日本人では1995年の野茂英雄以来となる先発マウンドに立つと、２アウトから対峙したノーラン・アレナードに100マイル（約160キロ）を超えるスピードボールを連発。「狙っていた」という三振は奪えなかったが、そのパフォーマンスにアメリカのファンやメディアが熱狂した。

　当代屈指のタレント性を見せつける27歳の日本人スラッガーには、メジャーの超一流も熱い視線を送る。元ニューヨーク・ヤンキースの主砲アレックス・ロドリゲスは、今月12日に行なわれたホームラン・ダービーを前にした米放送局『FOX Sports』の番組で大谷を「オオタニは唯一無二だ」と称賛した。

「オオタニは唯一無二で、歴史的な才能を持っているんだ。オールスター級の選手たちが立ち止まって彼が何をするかに注目するほどだ。マウンドではデグロムのようだし、ビッグ・パピ（デイビッド・オルティスの愛称）のようなホームランも打つ。それでいて、エンジェルスじゃ一番足が速いんだ。また、見た目も良くて、カリスマ性もある。今までの人生でこんな選手は見たことがない」
  　A-Rodの愛称で親しまれたA・ロドリゲスは、MLB通算で、696本塁打、3115安打など数々の打撃記録を残した往年のスーパースターだ。22年に及んだキャリアではデレク・ジーターなど球史に残るレジェンドとプレーしてきた男をして「こんな選手は見たことがない」と言わせる大谷は、やはりモノが違う。

　そんなA・ロドリゲスは、大谷の実力がいかに長けているかを独自の理論で説いてもいる。

「オオタニがやってのけていることがどれだけ大変か分かるかい？ 例えば、あなたの息子が通っている学校でも彼がしている二刀流はできない。もちろん私も、だ。彼は我々がリトルリーグや高校でもできなかったことをメジャーでやっている。まるでジョークのようにね。明らかに驚異的な男であり、一生に一度の男なんだ」

　100年に一人の天才、いや一世紀に一人の天才と称されることも少なくなくなった大谷。その一挙手一投足には、今後も注目が集まりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部
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