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大谷翔平の“価値”はダルビッシュら日本人7人を足しても届かない!? 「年俸50億円」の衝撃コスパ

THE DIGEST編集部

2021.07.22

圧倒的主役感の大谷(左)はデータから見ても凄かった。ダルビッシュ(右上)&菊池(右中央)ら球宴組でも及ばない貢献度。筒香(右下)はかなり苦しい数字に。(C)Getty Images

圧倒的主役感の大谷(左)はデータから見ても凄かった。ダルビッシュ(右上)&菊池(右中央)ら球宴組でも及ばない貢献度。筒香(右下)はかなり苦しい数字に。(C)Getty Images

 今年のメジャーリーグにおいて、“主役”として君臨しているのは大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)で間違いない。故障が完治した今季は開幕から二刀流で圧巻の活躍を続け、現地時間7月20日時点で34本塁打は両リーグトップ。先日のオールスターでも史上初となる二刀流が認められるなど、ルールそのものにまで影響を及ぼす存在となっている。

 先のオールスターでは、日本人選手では大谷以外にもダルビッシュ有(サンディエゴ・パドレス)や菊池雄星(シアトル・マリナーズ)が選出を果たすなど、前半戦は“サムライ”が目立った印象がある。

 もちろん、ダルビッシュらも見事な活躍を見せたのは確かだ。しかし「ある数字」を見てみると、とにかく大谷が際立ち、そして今季の日本人選手全員を足しても到達できない域になっていると分かる。

「WAR」という指標がある。日本でも徐々に浸透してきた感のあるこのデータは、wins above replacementの略で、簡単に言えば、打撃・守備・走塁・投球を総合的に評価して選手の貢献度を示している。野手・投手関係なく同じ土俵で比較することができ、2010年代中盤以降のメジャーリーグにおいて、MVPやサイ・ヤング賞を決める際に重要視されるようになっている。

 メジャーでは『Baseball-Reference』と『FanGraphs』のデータサイトが算出しているWARが主流で、何に重きを置くかで差異はあるものの目的は一緒だ。今回は前者のWAR(bWAR)で今季の日本人選手を比較してみよう(データはすべて7月20日時点)。

【動画】“年俸50億円男”、大谷翔平が放ったメジャー独走の34号衝撃ホームラン!
 
●大谷翔平:bWAR6.1/年俸300万ドル(約3億3000万円)
●ダルビッシュ有:bWAR2.4/年俸2200万ドル(約24億2000万円)
●菊池雄星:bWAR1.7/年俸1700万ドル(約18億7000万円)
●澤村拓一:bWAR0.6/年俸120万ドル(約1億3200万円)
●前田健太:bWAR-0.1/年俸312.5万ドル(約3億4400万円)
●有原航平:bWAR-0.3/年俸360万ドル(約3億9600万円)
●秋山翔吾:bWAR-0.5/年俸700万ドル(約7億7000万円)
●筒香嘉智:bWAR-0.7/年俸700万ドル(約7億7000万円)

 今季メジャーでプレーした日本人選手8人を、年俸を含めて並べると、大谷の”異常さ”が際立っている。勝利貢献度WAR6.1は他の7人を一人置き去りにして、さらに言えば7人を足してもまったく及ばない数字。マイナスを計上している4選手を除外し、ダルビッシュ、菊池、澤村を足しても4.7なのだから、本当に飛び抜けている。

 もっとも、大谷のbWAR6.1は日本人云々を考慮せずとも圧倒的で、これは現在両リーグトップの数字だ。日本の多くの媒体では「二刀流だから」「本塁打王だから」という理由で大谷がMVP有力と“安易”に結び付けているのが散見される。しかし、現地の有力メディアがこぞって大谷をMVPと評価している要因は、このWARにおいて独走状態だからというのが大きい。
 
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