鮮烈な活躍を続けるサムライは、レジェンドたちにとっても垂涎の的だ。

　そのサムライとはズバリ、大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）だ。今季は開幕から二刀流として快進撃を続けている。打ってはメジャートップの37本塁打に加え、82打点（メジャー２位タイ）、OPS1.051（メジャー２位）というハイアベレージをマーク。投げても渡米後最多となる５勝を挙げ、奪三振率も11.25と目に見える結果を残している。

　様々なメジャー記録を塗り替え、文字通り球史に残る存在と化した。そんな大谷に、米球界に名を刻んだレジェンドたちも虜になっている。「ショウヘイ・オオタニは、世界の野球史で最も偉大なシーズンを送っている」と褒めちぎるのは、メジャー通算521本塁打を放った往年の名スラッガー、フランク・トーマスだ。

　前々から「敬意を表したいぐらいに偉大な才能だ」と大谷の打撃に夢中になっていたトーマスは、米放送局『Fox Sports』の番組に出演した際に、こう言い残した。

「間違いなくMLB史上で一番の存在だ。いま、我々が目にしているのは、世界の野球で最大のスターだ。世界がショウヘイ・オオタニの話題で持ち切りなんだ。こんな光景を私は見たことがない。たとえ、マイク・トラウトが（怪我から）復帰しても、チームでナンバーワンの座に戻れるかは怪しいところだ」
  　この球史に残るスラッガーに同調するOBもいる。2003年にナショナル・リーグ新人王に輝いた“D-トレイン”ことドントレル・ウィリスは、「オオタニはチコ（スペイン語で漢の意）だ！」と言い切った。

「近所のあらゆる球場で２本塁打は放ち、マウンドに立てば全員を三振に斬る。全ての野球少年が夢見ることを、現実の世界でハイレベルにこなしている。オールスターで先発登板し、ホームランダービーにも出場した。最も遠くに打球を飛ばし、最速の球を投げる。まさに歴史的な選手だ。

　彼自身でさえ、来年に同じことはできないと思う。それほど、今季に彼がやっていることは歴史的な快挙だ。しかも、驚くべきことに球界で最高の俊足ときている。今の野球界で、まさに最高の選手だ」

　絶賛の嵐となった大谷。ファンのみならず、レジェンドたちをもうならせる活躍から今後も目が離せない。

構成●THE DIGEST編集部

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