大盛り上がりを見せる東京オリンピック2020で数々の日本人選手が躍動している。一方、海の向こうアメリカでは、日本史上最高クラスのアスリートーー大谷翔平（ロサンゼルス・エンジェルス）の活躍が大きなムーブメントを起こしている。

　開幕から二刀流として圧巻の成績を残し続け、前半戦で松井秀喜の持つ日本人シーズン最多本塁打記録を更新。オールスターでは史上初の投打両部門で選出され、６月と７月の月間MVPも獲得した。日本人野手が複数回月間MVPに選ばれるのは、こちらも初の快挙であり、シーズンMVP、本塁打王も視野に入っている。

　日本人だけでなく、アメリカ人をも虜にしている稀代の天才。しかしその魅力は「ワールドクラス」のようである。８月３日に行なわれた男子棒高跳で金メダルを獲得した“スウェーデンの至宝”、アルマンド・デュプランティスはオリンピック公式の取材を受けた際、自身が大ファンの存在として大谷の名前を挙げたのだった。

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  　21歳にして五輪金メダル＆世界記録を保持する怪物は、「僕は他の人が不可能だと思うことをやってのけてしまう人が好きなんだ。特に、大きく環境を変えたりするような場合がそうだね。こうした人たちは、破られないと思われた壁を突き破っていくんだ」として自身の信条を明かすと、二刀流として歴史を塗り替えている大谷について熱弁した。

「オオタニが日本のリーグでやっていたことを見て、ほとんどの人がMLBではそんなに上手くいかないと考えていた。でも、彼はMLBに移籍してから、さらに凄いパフォーマンスを見せている。本当に素晴らしいことだ」とデュプランティス。そして、「確か３年前、彼のユニフォームを買ったんだ。以前からずっと応援しているよ。今年MVPを取るだろうね！」とエールを送った。

　天才棒高跳選手の言葉は、まさに大谷がこれまでやってのけてきたことに当てはまる。誰もが二刀流は難しいと考えていた中で、日本時代から見事にこなしてみせ、さらにハイレベルなメジャーでも実行している。そして、日本人が勝負できないと思われていたパワーというジャンルでも、本塁打王レースをひた走るのは、まさに「壁を突き破っていく」存在に他ならない。

　ともに世界を代表するアスリート。だからこそ、その凄さに共感できるのかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部

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