専門5誌オリジナル情報満載のスポーツ総合サイト

  • サッカーダイジェスト
  • WORLD SOCCER DIGEST
  • スマッシュ
  • DUNK SHOT
  • Slugger
MLB

「野球人生で最高のボール」「SSKの方がずっと好き」粘着物質問題に揺れた米国代表は“日本製ボール”にぞっこん【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.08.06

五輪公式球を米国代表が大絶賛中! ベテラン左腕のキャズミアー(右上)やヤクルトでも活躍するマクガフ(右下)、さらに主砲カサス(左)らからも好意的な声が。(C)Getty Images

五輪公式球を米国代表が大絶賛中! ベテラン左腕のキャズミアー(右上)やヤクルトでも活躍するマクガフ(右下)、さらに主砲カサス(左)らからも好意的な声が。(C)Getty Images

 来る8月7日、侍ジャパンは悲願の金メダルを懸けて決勝を戦う。ここまで2度のサヨナラ劇を演じて全勝でファイナルまで駆け上がり、チームの士気も高まるばかり。迎える相手は、7対6の激戦の末に一度破っているアメリカ代表だ。

 そんな“ライバル国”は、今回のオリンピックで使用されている公式球を多くの選手が惚れ込んでいるようだ。彼らがSSKの試合球を称賛していることは以前にも報じられたが、大舞台を前にして改めて『LA Times』が紹介している。「『野球人生で最高のボール』。なぜ米国代表たちは日本の五輪公式球を愛しているのか」と題した記事にて、数多くのコメントが寄せられた。

 タイトルに使われた言葉を口にしたのは、「粘着物質問題を解決する!」とも語っていた右腕のジョー・ライアンだ。彼は8月1日の日本戦を前に別の取材を受けた際、サイズが均質でしっとりしているボールが非常に投げやすく、メジャーで議論紛糾している不正投球問題の救世主になる旨の発言をしていた。

 そして今回の取材でも彼は、「オリンピック球をアメリカに持っていく必要があるよ」と断言。アメリカ製よりもサイズが小さく感じているようで、ボールも握りやすく、仲のいい選手たちからボールを持ってきてほしいと頼まれたことも明かした。そして、「野球人生で最高のボールだよ。僕たちにはこれが必要なんだ」と熱弁した。

【動画】ズボンを脱いで抗議! 話題MLBの不正投球検査に“ブチ切れ”した選手が話題
 
 また、メジャー通算13年で108勝と実績十分のスコット・キャズミアーは、これまで“劣悪”なボールでプレーしてきた経験から、「まったく違うボールだ」とライアンに同意する。37歳の元メジャー奪三振王は、「SSKとMLB球を比較したらすぐに分かると思うけど、僕はSSKの方がずっと好きだね」とも語っている。

 また、現在ヤクルトで抑えを務めるスコット・マクガフはボールだけでなく、日本製のロジンを気に入っているようだ。アメリカ製は非常に硬さがあるようで、「日本のはちょっと湿っていて少しつけるだけでも、ボールをずっとしっかり握ることができるんだ」と語る。

 日本製のボールを気に入っているのは投手だけではない。先の日本戦で勝ち越し弾を放つなど、今大会最多3本塁打を放っている21歳の有望株一塁、トリスタン・カサスも「ちょっと白い気がするんだ。だから打者からすると、打ちやすく感じるね」。

 米国代表以外でも、メキシコ代表にしてメジャー経験19年のベテランリリーバーであるオリバー・ペレスも、ボールが握りやすいのでボールの変化量が増したとの証言もしている。日米野球などで来日した選手やコーチなどからも、日本製のボールは高い評価を得てきた。しかし、利権や長い歴史などもあって、ローリングス製のボールから変更するという話はなかなか出て来ない。

 不正投球問題も、回転数を上げるというのは明確な違反行為だが、そもそも握りづらいゆえに投手たちは日焼け止めや松脂などを「使わざるを得ない」状況を強いられてきたのは事実だ。豪腕タイラー・グラスノー(タンパベイ・レイズ)は普段と違うグリップにした結果、ヒジに普段よりも負荷がかかって故障したと主張。後日、トミー・ジョン手術を受けることとなり、今季の全休、来季前半戦も離脱することが濃厚となっている。

 故障を防ぐことは、球界において何より大事な「“財産”=選手」を守ることにもつながる。日本球の導入が難しいのであれば、早急な品質向上は至上命題だろう。

構成●THE DIGEST編集部

【PHOTO】侍、韓国破り決勝進出!37年ぶりの金メダルへ!侍ジャパンの激闘をベストショットで一挙公開!
NEXT
PAGE

RECOMMENDオススメ情報

MAGAZINE雑誌最新号