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韓国野球は「北京の金にうぬぼれた」。メダルなしでの帰還に地元メディアが悲嘆「日本の野球は発展した」【東京五輪】

THE DIGEST編集部

2021.08.08

王者として目に見える結果を掴めなかった韓国。彼らへの風当たりは強まり続けている。(C)Getty Images

 無冠のまま、東京を去った野球韓国代表。大会を3連敗で帰国の途についた彼らのパフォーマンスに、国内で波紋が広がっている。

 8月7日、横浜スタジアムで行なわれた東京五輪・野球の3位決定戦で、ドミニカ共和国と対戦した韓国は6対10で敗れた。

 2008年の北京五輪に続く大会連覇を目指した韓国は、逆転で1点をリードした8回に守護神のオ・スンファンを送り出すも、これが裏目に。1死満塁から暴投で同点とされると、なおも1死二、三塁で、相手の4番フランシスコに勝ち越しの2点適時二塁打を打たれてしまったのだ。

 文字通りの大一番で力負けを喫した。ナインの表情からも伝わる重い敗北は、国内でもショッキングな出来事として取り上げられている。

 いずれも聞こえてくるのは、批判的な声ばかりだ。そのなかで、「代表チームは北京五輪での金メダルに酔い、手ぶらで帰る」と皮肉った韓国メディア『MK Sports』は、「韓国野球の無残な現実が明るみになった」と辛辣に続ける。
 
「韓国野球代表は、2008年の北京オリンピックで手にした金メダルに酔ったまま、現実を忘却した結果として悲惨な現状を晒した。この東京オリンピックの野球に出場したのは、わずかに6か国だけで、メダル獲得の可能性は50パーセントもあった。

 しかし、彼らは、拙戦に拙戦を繰り返し、手ぶらでの帰還を余儀なくされた。オリンピックに13年ぶりに導入された野球種目で、韓国が見せたのは、みすぼらしいディフェンディングチャンピオンの姿だった」

 同メディアは、13年前の金メダル獲得によって「野球人気が沸騰。市場も潤った」と回想したうえで、「我々の野球は北京での金メダル獲得という慢心によって変わってしまった」と酷評。さらに無冠のチームへ辛辣なメッセージを送った。

「アメリカと日本の野球は、歯を食いしばって発展してきた。そのなかで、韓国野球はどのような努力をしたというのだろうか。国際舞台において彼らは井の中の蛙だった。一言で言えば、今回の結果は13年間も金メダルにうぬぼれてきた結果だ。国際舞台での成功によって得た人気の沸騰に酔い続けた選手や指導者たちは反省をしなければならない。今解決すべき課題は山積みだ」

 大会連覇はおろか、メダル獲得もできなかった韓国。このショッキングな結果に対する反響は、しばらく収まりそうにない。

構成●THE DIGEST編集部