ファンも固唾を飲んで見守った珠玉の攻防だった。
現地時間8月7日、敵地で行なわれたロサンゼルス・ドジャース戦に、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平が、8回に代打で途中出場。相手右腕ブルスダー・グラテロルとの対決は惜しくも空振り三振に終わった。
【動画】163キロも飛び出した熱戦! 大谷翔平とドジャース剛腕の対決はこちら
インターリーグで指名打者制がないために、2試合連続ベンチスタートとなった大谷に最大の見せ場が訪れたのは、3対3で迎えた8回表2死一、二塁の絶好機だった。
「待ってました!」とばかりに歓声が上がるなかで、打席に立った背番号17に対し、相手右腕グラテロルも真っ向勝負を挑む。カウント0-1からの2球目に100.3マイル(約161.4キロ)のフォーシームを投じると、続く3球目には曲がりの鋭い88.7マイル(約142.7キロ)のスライダーで追い込むのだ。
大谷も負けてはいない。グラテロルが三振を狙い来た101.2マイル(約162.8キロ)のシンカーになんとか食らいついて粘りを見せる。
両雄の"熱戦"にドジャースタジアムのボルテージも高まっていく。そんななかで、勝負が決したのは、カウント1-2からの5球目だ。グラテロルが投げた渾身の一球は101.5マイル(約163.3キロ)のシンカー。コースは真ん中高めとやや甘かったが、大谷のバットは空を切った。
力と力が激突した両雄の対決には、両指揮官も賛辞を惜しまない。エンジェルスのジョー・マッドン監督は「まるで手から稲妻が放たれているようだった。正直、厳しい判定もあったとも言えるが、総じて最高級のマッチアップだったのは間違いない」と絶賛。さらにドジャースのデーブ・ロバーツ監督は「満塁策も考えていた」と勝負に打って出た舞台裏を明かした。
「ブラスダーのボールがキャッチャーの後ろに行ってしまうこと、四球を与えてしまうかもしれないことなど、色々と考えた場面だった。ただ、今日はブラスダーが丁寧に投げていたし、用心深く攻められれば、オオタニをアウトにできるチャンスがあると思った。私は何よりもうまくやったブラスダーとウィル(・スミス捕手)を称えたい。ああいうピッチングが維持できれば、彼はトップクラスの投手になれる」
ここ一番で最高のボールを放り続けた剛腕もさることながら、わずか1打席でこれだけの駆け引きを引き出した大谷もやはり凄まじい。彼のスラッガーとしての存在感を改めて思い知らされるシーンだった。
構成●THE DIGEST編集部
【PHOTO】世界が驚嘆する偉才・大谷翔平のキャリアを厳選ショットで一挙公開!花巻東、日ハム、エンジェルスでの活躍を振り返る
現地時間8月7日、敵地で行なわれたロサンゼルス・ドジャース戦に、ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平が、8回に代打で途中出場。相手右腕ブルスダー・グラテロルとの対決は惜しくも空振り三振に終わった。
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インターリーグで指名打者制がないために、2試合連続ベンチスタートとなった大谷に最大の見せ場が訪れたのは、3対3で迎えた8回表2死一、二塁の絶好機だった。
「待ってました!」とばかりに歓声が上がるなかで、打席に立った背番号17に対し、相手右腕グラテロルも真っ向勝負を挑む。カウント0-1からの2球目に100.3マイル(約161.4キロ)のフォーシームを投じると、続く3球目には曲がりの鋭い88.7マイル(約142.7キロ)のスライダーで追い込むのだ。
大谷も負けてはいない。グラテロルが三振を狙い来た101.2マイル(約162.8キロ)のシンカーになんとか食らいついて粘りを見せる。
両雄の"熱戦"にドジャースタジアムのボルテージも高まっていく。そんななかで、勝負が決したのは、カウント1-2からの5球目だ。グラテロルが投げた渾身の一球は101.5マイル(約163.3キロ)のシンカー。コースは真ん中高めとやや甘かったが、大谷のバットは空を切った。
力と力が激突した両雄の対決には、両指揮官も賛辞を惜しまない。エンジェルスのジョー・マッドン監督は「まるで手から稲妻が放たれているようだった。正直、厳しい判定もあったとも言えるが、総じて最高級のマッチアップだったのは間違いない」と絶賛。さらにドジャースのデーブ・ロバーツ監督は「満塁策も考えていた」と勝負に打って出た舞台裏を明かした。
「ブラスダーのボールがキャッチャーの後ろに行ってしまうこと、四球を与えてしまうかもしれないことなど、色々と考えた場面だった。ただ、今日はブラスダーが丁寧に投げていたし、用心深く攻められれば、オオタニをアウトにできるチャンスがあると思った。私は何よりもうまくやったブラスダーとウィル(・スミス捕手)を称えたい。ああいうピッチングが維持できれば、彼はトップクラスの投手になれる」
ここ一番で最高のボールを放り続けた剛腕もさることながら、わずか1打席でこれだけの駆け引きを引き出した大谷もやはり凄まじい。彼のスラッガーとしての存在感を改めて思い知らされるシーンだった。
構成●THE DIGEST編集部
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