ロサンゼルス・エンジェルスの大谷翔平に向けられたレジェンドのコメントが、波紋を広げ続けている。
事の発端となったのは、現地時間8月17日に行なわれたデトロイト・タイガース戦で、試合中継を担った米放送局『Bally Sports』の解説者であるジャック・モリス氏が放ったひと言だ。
【動画】モリス氏がアジア人を真似た大谷翔平へのコメントシーンはこちら
6回に大谷が打席に立った際に、実況アナウンサーから「オオタニに対してどのように投げますか?」と問われたモリス氏は、アジア人特有のアクセントで、「ベリー・ベリー・ケアフル(非常に慎重に)」と返答したのだ。
これに視聴者から批判が殺到。事態を重くみたモリス氏は、「私の発言で誰かを、とくにアジア人コミュニティーの方々を傷つけてしまったなら、真摯に謝罪します」と丁寧に謝罪。そのうえで「オオタニを含めて誰かを不快にさせる意図はなかった」と説明した。
しかし、現役時代に254勝を挙げ、18年に殿堂入りしているレジェンドへの風当たりは強まる一方だった。米誌『News Week』は「モリスは多くの人の怒りをかき立てた」と批判的に報じた。
だが、デトロイトの地元メディアは、往年の名投手をかばってもいる。『Deadline Detroit』は、「ジャック・モリスは、明らかな人種差別的なジョークによって、きちんと罰せられるべきだが、追放されるべきではない」と銘打った記事を掲載。「それはダッグアウトやブルペンで好まれるようなジョークだった。現代においては、一般的ではなかった」と記した。
「現在65歳のモリスは、デトロイト、ミネソタ、トロントでワールドシリーズでプレーし、彼の世代で最高クラスのパフォーマーの一人と見られてきた。だが、彼は、現役時代から激しい気性の持ち主として知られ、それは時に愉快で、時には不快なものとして記憶されている。そんな彼のセリフは、おそらく故意ではなかったが、この時代には似つかわしくないものだった」
さらに「今は多くのメジャーリーグチームが、白人だけではなく、ラテン系やアジアのスターにフィーチャーしている。そのなかで文化は徐々に変化し、野球界にもあらゆるものが反映されている」と強調した同メディアは、こう続けている。
「モリスが若かりし頃だった1970年代に面白いと思われていたジョークは、いまやインターネットで炎上騒動になる。しかし、今回の騒動では、他でもない彼自身が恥ずかしい思いをするだろう。それこそが、彼の考え方や言動を改めるきっかけになるはずだ」
はたして、今回の騒動をキッカケに、モリス氏は自身の振る舞いを改めるのか。今後の解説業に注目が集まりそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
【PHOTO】世界が驚嘆する偉才・大谷翔平のキャリアを厳選ショットで一挙公開!花巻東、日ハム、エンジェルスでの活躍を振り返る
事の発端となったのは、現地時間8月17日に行なわれたデトロイト・タイガース戦で、試合中継を担った米放送局『Bally Sports』の解説者であるジャック・モリス氏が放ったひと言だ。
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6回に大谷が打席に立った際に、実況アナウンサーから「オオタニに対してどのように投げますか?」と問われたモリス氏は、アジア人特有のアクセントで、「ベリー・ベリー・ケアフル(非常に慎重に)」と返答したのだ。
これに視聴者から批判が殺到。事態を重くみたモリス氏は、「私の発言で誰かを、とくにアジア人コミュニティーの方々を傷つけてしまったなら、真摯に謝罪します」と丁寧に謝罪。そのうえで「オオタニを含めて誰かを不快にさせる意図はなかった」と説明した。
しかし、現役時代に254勝を挙げ、18年に殿堂入りしているレジェンドへの風当たりは強まる一方だった。米誌『News Week』は「モリスは多くの人の怒りをかき立てた」と批判的に報じた。
だが、デトロイトの地元メディアは、往年の名投手をかばってもいる。『Deadline Detroit』は、「ジャック・モリスは、明らかな人種差別的なジョークによって、きちんと罰せられるべきだが、追放されるべきではない」と銘打った記事を掲載。「それはダッグアウトやブルペンで好まれるようなジョークだった。現代においては、一般的ではなかった」と記した。
「現在65歳のモリスは、デトロイト、ミネソタ、トロントでワールドシリーズでプレーし、彼の世代で最高クラスのパフォーマーの一人と見られてきた。だが、彼は、現役時代から激しい気性の持ち主として知られ、それは時に愉快で、時には不快なものとして記憶されている。そんな彼のセリフは、おそらく故意ではなかったが、この時代には似つかわしくないものだった」
さらに「今は多くのメジャーリーグチームが、白人だけではなく、ラテン系やアジアのスターにフィーチャーしている。そのなかで文化は徐々に変化し、野球界にもあらゆるものが反映されている」と強調した同メディアは、こう続けている。
「モリスが若かりし頃だった1970年代に面白いと思われていたジョークは、いまやインターネットで炎上騒動になる。しかし、今回の騒動では、他でもない彼自身が恥ずかしい思いをするだろう。それこそが、彼の考え方や言動を改めるきっかけになるはずだ」
はたして、今回の騒動をキッカケに、モリス氏は自身の振る舞いを改めるのか。今後の解説業に注目が集まりそうだ。
構成●THE DIGEST編集部
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