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大谷翔平が疲労困憊で“スランプ”に!? パワーの陰りを象徴する30打席での「.125」

THE DIGEST編集部

2021.08.29

持ち前のパワフルな打撃が鳴りを潜めている大谷。だが、チーム事情から休めない日々が続いている。(C)Getty Images

 大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)が一時期の勢いを失っている。

 現地時間8月28日に本拠地で行なわれたサンディエゴ・パドレス戦に「2番・DH」で先発出場した大谷は、5回に今季20個目の盗塁を成功させ、球団史上初となる「40本塁打・20盗塁」を達成。一方で、4打数ノーヒット(2四死球)と、バットから快音を響かせられなかった。

 チームが12安打10点を挙げたなかで2得点を記録するなど、小さくない貢献はした。しかし、直近の打撃内容は"スランプ"と言えるものになっている。米データサイト『Fan Graphs』によれば、大谷は過去30打席で打率が.167(4安打)まで低迷。さらに長打率は.292ながら、そこから打率を引いた指標「ISO」は.125にまで低下。持ち前のパワーも鳴りを潜めているのだ。

 無論、開幕からほぼ休みなくプレーを続けてきた影響はある。エンジェルスのジョー・マッドン監督が「ショウヘイは少し休みがいると思う」と語った時もある。それだけ"二刀流"による勤続疲労の蓄積は、目に見えてパフォーマンス低下に繋がっている。
 
 とはいえ、エンジェルスのチーム状況を考えれば、大谷に休息日を与えるのも容易ではない。打線は依然として主砲のマイク・トラウトとアンソニー・レンドーンが離脱中で、ジャスティン・アップトンとジャレッド・ウォルシュらレギュラー陣も決して調子は上向きではない。さらに投手陣もエースとして君臨する背番号17が抜ければ、さらなる崩壊は避けられない。

 今季の大谷が残したスタッツは間違いなく驚異的なものだ。しかしながら、本塁打王争いでサルバドール・ペレス(カンザスシティ・ロイヤルズ)が4本差に迫っているいま、ふたたびギアを上げられるかが、2001年のイチロー以来となる日本人MVPを確実なものとするカギとなりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

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