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高校野球

【評価上昇!ドラフト候補10選:投手】小園、風間だけじゃない!手薄な左腕にも逸材多数

西尾典文

2021.09.01

1位候補の小園(右上)や風間(左上)はもちろん、深沢(左下)や秋山(右下)らも今夏で一気に評価を上げてきた。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

1位候補の小園(右上)や風間(左上)はもちろん、深沢(左下)や秋山(右下)らも今夏で一気に評価を上げてきた。写真:塚本凛平(THE DIGEST写真部)

 智弁和歌山の21年ぶり3度目の優勝で幕を閉じた夏の甲子園。今年は国体も中止となり、U18侍ジャパンも結成しないことが決定したため高校生ドラフト候補がアピールする場は残されていないが、地方大会も含めて最後の夏に目立った選手を投手、野手10人ずつピックアップして紹介したい。今回は投手編だ。

●森木大智(高知)
 最後にそのプレーが直接確認できたのは7月3日の大阪桐蔭との練習試合。中学時代に150キロをマークしたインパクトからその後は伸び悩んでいるのという声もあったが、確かな成長を感じさせる投球を見せた。力みなく投げてもコンスタントに140キロ台後半を計時し、スライダー、フォークなど変化球も高レベル。一つ一つの動きにキレと躍動感があり、ドラフト1位候補に相応しい投球だった。

●小園健太(市和歌山)
 和歌山大会準決勝の高野山戦では5回を投げて被安打1、8奪三振、四死球0とほぼ完璧な投球だった。ストレートは140キロ台中盤と森木大智(高知)、風間球打(明桜)と比べると少し落ちるものの、変化球とコントロールは明らかに頭一つリードしている印象を受ける。完成度の高さは歴代の高校生投手の中でも指折りで、比較的早い段階からプロでも一軍の戦力となる可能性は高いだろう。
 
●風間球打(明桜)
 甲子園では2回戦の明徳義塾戦で敗れたものの、改めてポテンシャルの高さを感じさせた。ストレートは大会最速の152キロをマークしたが、その数字以上に勢いがあり、力を入れた時のボールは大学生、社会人を含めてもナンバーワンの迫力がある。細かいコントロールや投球術などは少し課題が残るものの、年々着実にレベルアップしてきた点も好印象だ。

●木村大成(北海)
 選抜に続いて甲子園初戦で神戸国際大付に敗れたものの、春に比べてストレートの強さが増したのがプラス材料。甲子園での最速は146キロだったが、南北海道大会では150キロの大台も突破し、高校生左腕では出色のスピードを誇る。疲れからか少しスライダーの球速が落ちていたのは気になったが、コントロールも安定しているだけに、貴重な本格派左腕として上位指名の可能性もありそうだ。

●滝口琉偉(日大山形)
 山形大会までは外野手兼任だったが、甲子園では投手に専念したことで一気にその才能が大きく開花。初戦の米子東戦では9回ノーアウト満塁から登板し、140キロ台中盤のストレートを連発して見事に三者連続三振で試合を締めて見せた。まだまだコントロールはアバウトで頼れる変化球もないが、そのスピードは大きな魅力だ。3回戦で敗れた後にはプロ志望も明言。長所を伸ばしていけば、リリーフ投手として大成しそうな雰囲気は十分だ。

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