MLB

野茂英雄と上原浩治の驚愕データに迫る投手・大谷翔平!“追い込んだ時”の圧倒的数字が明らかに

THE DIGEST編集部

2021.09.07

上原(左)と野茂(右)。いずれもMLBに功績を残した両雄の記録に、大谷が迫ろうとしている。(C)Getty Images

 MLBのペナントレースも残り1か月を切った。プレーオフ進出争いや個人タイトルの行方が注目を集めるなかで存在感を強めるのが、大谷翔平(ロサンゼルス・エンジェルス)だ。

 もはや今季の活躍ぶりは周知の通り。とりわけ打撃は圧巻の一語。43本を放って本塁打王争いトップに君臨する大谷は、93打点、OPS.970、23盗塁と、いずれもアメリカン・リーグトップクラスのアベレージを残している。

 打撃面のパフォーマンスだけでも、大谷が十分に今季のMVP受賞に値するという見方は強い。だが、それをより確実なものにたらしめるのが、球界屈指のポテンシャルを秘める投球だ。すでに渡米後自己最多となる9勝をマークしている今季は、安定感が段違いだ。直近のテキサス・レンジャーズ戦では、平均96.9マイル(155.9キロ)、最速100.5マイル(161.7キロ)を計測。117球の熱投を披露した。
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 にわかにサイ・ヤング賞の受賞すらも囁かれ始めている。そんな「投手・大谷」の凄みを物語るデータが明らかになった。MLBのあらゆるスタッツを取り扱うサイト『Codify,Inc.』によれば、1シーズンで95人以上の打者に対した投手で、カウント0-2からの被OPSが歴代で4番目に少ないというのだ。
 
 これは同サイトが1988年から計算したデータで、今季の大谷の被OPSはわずかに.161。"伝家の宝刀"スプリットや切れ味鋭いスライダーなどを持つ彼が相手を追い込んだ時に、どれだけ圧倒的かが窺い知れる。

 ちなみに大谷より上に位置する3人は、上原浩治(.127/2013年)、ロブリ・ドル(.126/1989年)、野茂英雄(.095/1995年)と、いずれも球史に名を残しているレジェンドだ。とくに野茂の数字は図抜けており、一世を風靡した"トルネード投法"から決め球として投じていたフォークの威力を物語る結果と言える。

 日本のファンにも馴染みのあるレジェンドと肩を並べる大谷。彼のピッチングは、「早々に追い込まれたら、まず打てない」と言っても過言ではないだろう。こんな選手がMVPではないのは、不可思議に思えるが、はたして――。

構成●THE DIGEST編集部

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